【千葉県】東京学館VS磯辺
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ノーサインが生んだ9回の逆転劇、投手戦を制した東京学館が戦略
〈第76回秋季千葉県高校野球大会:東京学館3ー2磯辺〉♢16日♢1回戦♢大谷津
こんな投手戦になるとは想像していなかった。
磯部は初回、東京学館の先発・石井 大羅投手(2年)の勝ち上がりを攻めて、3番・菊池 理央内野手(1年)のスクイズと、4番・粟井 真梧外野手(2年)の右越えソロ本塁打で2点を先制する。
2回、東京学館ベンチは動きを見せ、2番手・玉井 優輝投手(2年)をマウンドに送る。その玉井は落ち着きのある投球で、8回途中まで投げ無失点の投球を披露した。
磯辺先発の日塔 寛太投手(2年)は立ち上がりが良く8回まで無失点の投球で東京学館打線を完璧に抑え込んでいた。このまま9回も無失点に切り抜けるのか、と思っていたが甘くはなかった。
9回、突如として東京学館打線が繋がりを見せる。
1死二、三塁の場面で2番に代打・安達 臯弥(2年)が2点適時打を放ち土壇場で同点とする。同点打を放った安達は「チームの為に貢献できたので嬉しいです」と笑みが溢れた。さらに、5番・平山 悠人内野手(1年)の左中間を破る適時打で1点奪い逆転に成功した。逆転打を放った平山は「苦しい中での試合展開で打撃がなかなか結果が出ず悔しかったですが、1打席目から積極的な打撃を心がけて、やっとの思いで最後の打席で結果が出てくれたのでホッとしています」と緊張の糸が切れたのか笑顔で答えていた。
8回途中からマウンドに上がっている3番手・戸島 舷貴投手(2年)が、9回を3人で抑えて3対2で東京学館が勝利を収めた。
東京学館の市川監督は「8回までサインを出すと点が取れなかったので9回は選手たちにサインはないから任せると伝えました。その結果、選手一人一人が繋ぐ攻撃ができたので逆転に繋がったと思います」と声を弾ませ、2番手の玉井にも「想定外での2回からの投球でしたが、8回途中まで無失点で踏ん張ってくれました。素晴らしい投球でした」と称えた。
東京学館は17日の2回戦で、あずさ第一と対戦。後半でも粘り強い野球で勝てたことを次の一戦に繋げる。