甲子園優勝の慶応義塾、準優勝の仙台育英など甲子園上位校の新チームは?キーマンを紹介
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今夏の甲子園では慶應義塾(神奈川)が優勝を収めた。夏の甲子園で勝ち進むと、新チームの発足から短い時間で公式戦に入るため、苦しい戦いになることが多い。しかし、そこを乗り越えたチームが、甲子園常連となってきているが、今年の夏の甲子園を盛り上げた強豪チームは慶應義塾を始め、2年生が主力となって戦ったチームが多いのが特徴でもある。
慶應義塾は投打の主力が2年生だった。投手では145キロ右腕の小宅 雅己投手、140キロを超える大型左腕・鈴木 佳門投手の2人が残り、野手でも4番・加藤 右悟外野手と、投打の主力が残るのは大きい。秋では投手力優位な季節でもあるので、この2人で勝利に導く中で、経験が浅い野手陣の成長ができれば理想的。来年のセンバツを目指しつつも、最終的にはスケールが大きいチームになっていそうだ。
準優勝の仙台育英(宮城)は27日に東北と対戦し、快勝を収めた。140キロ超えの投手陣が多く揃い、打線もスラッガー・鈴木 拓斗内野手(2年)や、シュアな打撃が光る湯浅 桜翼内野手(2年)ら経験者を中心に打線は強力。公式戦を積み上げて、さらに強いチームへ成長しそうだ。
夏の甲子園ベスト4の神村学園(鹿児島)は、巧打堅守の岩下 吏久内野手(2年)、シャープな打撃が光る上川床 勇希外野手(2年)、強打者・正林 輝大外野手(2年)、大型遊撃手・今岡 拓夢内野手(1年)、打撃が良い木下 夢稀捕手(2年)が残り、左腕・今村 拓未投手(2年)も主力として期待される。
秋初戦ではコールド勝ちを収めた。慌ただしいまま初戦を迎えたが、こういう中でもチームづくりができることに喜びを感じている様子だった。このまま勝ち進めば、甲子園常連校として、さらにステータスが上がっていくのではないか。
夏の甲子園ベスト4の土浦日大(茨城)は、ほとんどが入れ替わりで、野手では二塁手の中本 佳吾内野手(2年)、甲子園でも本塁打を放った大井 駿一郎外野手(2年)のみ。それでも、準決勝翌日の地区予選で勝利を収め、さらに代表決定戦も勝利し、敗者復活戦に回ることなく県大会に勝ち進めたのはさすが。甲子園ベスト4のチームは下級生からの経験者が多く、勝負の年で最高の結果を残したが、土浦日大が甲子園常連校になるためにも、これからが大事な1年といえる。
ベスト8の八戸学院光星(青森)も洗平 比呂投手(2年)、岡本 琉奨投手(2年)の140キロ超えの左腕2人いる。秋の高校野球は左腕に優位な部分があり、打線も伴えば、十分にセンバツを狙える。
同じくベスト8の花巻東(岩手)も本格派右腕・小松 龍一投手(2年)、技巧派左腕・葛西 陸投手(2年)が残る。葛西が智辯学園(奈良)戦で好投したことは秋を見据えても大きかった。野手はほぼ入れ替わりになるが、タイプが違う2人がいることは大きい。着実なチームづくりでセンバツを狙えるチームになれるか。