試合レポート

【香川】決勝 志度 vs 英明

2023.07.29


結果

チームR勝敗
英明13
非公開: 志度5

英明が志度の勢いを序盤で止め、春夏連続・夏12年ぶりの甲子園へ

<第105回全国高校野球選手権香川大会:英明13ー5志度>◇26日◇決勝戦◇レクザムスタジアム

志度商時代の1985年以来、38年ぶり4回目の甲子園を第4シードから目指す志度か。それとも夏は2011年以来、12年ぶり3回目、初の春夏連続甲子園出場を期す第3シード・英明か。決勝戦は、灼熱の太陽が照り付けるレクザムスタジアム(高松市)でプレーボールとなった。

志度先発は今大会5試合全て先発登板し、ここまで32イニング中31回を投げ抜いて防御率1.16とチーム躍進の原動力となった最速144キロ右腕・新鞍 護投手(3年)。とはいえ準決勝まで543球とさすがに疲労が隠せない絶対エースに対し、英明打線は1回から容赦なく襲い掛かる。

まずは2死二塁から13打数3安打と苦しんでいた4番・寿賀 弘都外野手(3年)が「チェンジアップを反応でたたいて」高校通算4本目、公式戦初となる豪快な右中間2ランで先制すると、2回にも7番・尾中 亮太内野手(3年)の中越え三塁打に相手失策が絡み、打者走者が生還するなど2点追加。さらに3回も6番・大島 陵翔内野手(3年)に2ランが飛び出し、志度・新鞍は2.1回で大川 周真外野手(3年)にマウンドを譲った。

その後も英明の勢いは止まらず6回までに10得点。先発の下村 健太郎投手(3年)も右サイドハンドから制球よく内外角に投げ分け、5回まで散発5安打無失点。試合の流れは完全に英明が手中に収めた。

しかし、志度は6月の香川県高野連招待試合で日大三(西東京)に6対2で勝利した殊勲以降「全国基準を考えながら取り組めるようになった」(長谷 捷希内野手=3年主将)もここから反撃。6回に敵失などで2点、7回に3番・大川の適時打で1点を返すと、3対13で迎えた9回には3番手のプロ注目最速144キロ左腕・寿賀から2得点。歩んできた道のりが正しかったことを示した。

ただ、序盤の点差はあまりにも大きかった。結果、13対5で志度を下した英明高松商の前に3大会連続決勝戦で涙を呑んだ先輩たちの無念を晴らす12年ぶり3回目の大会V。同時に英明にとって初の春夏連続甲子園出場を達成した。

試合直後のTVインタビューで声を詰まらせながら「選手たちがよくやってくれました」と話したのは英明・香川 純平監督。今センバツ、2回戦で智辯和歌山(和歌山)に3対2と競り勝ちながら3回戦で作新学院(栃木)に激戦の末、8対9で敗れたリベンジを果たす権利を手にした彼らは、苦しみ抜いた香川大会での経験も糧にして、学校初の全国大会2勝へ向け、あらゆる角度から勝利への道筋を見出していく。

 

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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