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帝京、2011年以来の夏の甲子園出場なるか、春の王者で迎えるも「挑戦者の気持ちを忘れずに」

2023.06.18


帝京・浅見奏太

第105回全国高校野球選手権記念大会の東・西東京大会は7月8日に開幕する。抽選会は17日に開催され、東西合わせて252チームが青山学院PS講堂に集結。各校が順番にくじを引き、初戦の日程が決まった。

今年は東東京大会の行方に注目が集まるだろう。大会3連覇、さらに21年の夏の甲子園から5季連続出場の期待がかかる二松学舎大附がノーシードでスタート。大会の様相を占うチームになることは間違いないが、2011年の夏以来となる甲子園に期待がかかる帝京も忘れてはならない。

秋は4強、そして春は2013年以来となる10年ぶりの東京王者に輝き、関東大会に出場。センバツ王者・山梨学院(山梨)に勝利してベスト8進出を果たした。この夏は第1シードの優勝候補として、東東京大会を戦う。

来る夏に向けて、16日には明徳義塾(高知)との招待野球へ向かうなど、主力組は遠征の真っただ中。会場には応援団長の浅見奏太(3年)が代理で抽選会に参加し、7月15日、都立産技高専成城の勝者と郁文館が対戦し勝ち上がったチームと初戦となる3回戦で戦うことになった。

第1シードで夏の大会を迎えるが、浅見は「夏に勝って本物だと思いますので、挑戦者の気持ちを忘れずにしたい」と春の東京王者として迎え撃つのではなく、チャレンジャーとして向かっていく姿勢を貫く。

今年のチームは昨年秋を終えてから「当たり前のことを当たり前に」というのをテーマに、試合前の準備から徹底し春の頂点をつかんだ。さらに春の関東大会で山梨学院を破ったことで、「自信を付けることができましたし、甲子園優勝を考えて練習をしている」と目指すべきレベルを、さらに高くした。1つ1つのプレーを大事にしながら、強敵との試合を通じて隙の無いチームを作り上げている。

2011年以来の甲子園へ、勢いに乗る帝京。出場が決まれば12年ぶりになるが、その思いは、この言葉にも込められていた。

「(帝京OBの元日本ハム)杉谷(拳士)さんが引退する時に『前進』と言っていましたので、自分たちもそろそろ勝って、前進しないといけない」

当時2年生エースだった大谷 翔平投手(現エンゼルス)を擁する花巻東(岩手)と対戦した2011年の夏から、帝京の甲子園での歴史は止まったままだ。その歴史を動かすべく、偉大なOBの言葉も借りながら、来月15日から挑戦者として第一歩を踏み出していく。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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