広島1位指名公表の苫小牧中央・斉藤、北海道の高校出身5人目の快挙なるか
斉藤優汰(苫小牧中央)
10月13日、広島が苫小牧中央(北海道)の斉藤 優汰投手を今秋のドラフト会議で1位指名すると公表した。斉藤は甲子園の出場こそないものの、最速は150キロを超える右腕。189センチの長身ということもありドラフトの注目となっていた。
1位で指名を受け北海道の高校から直接プロ入りを果たした選手は多くない。直近では2007年高校生ドラフトの寺田龍平投手(札幌南→楽天1巡)となっており、以降は14年間不在となっている。
さて、その寺田の前にはどのような選手たちが、ドラフト1位指名を受けたのだろうか。
寺田の1年前にあたる2006年の高校生ドラフトでは田中 将大投手(駒大苫小牧)が人気となった。日本ハム、オリックス、横浜(現DeNA)、楽天の4球団が競合。抽選の末、楽天に入団が決まった。田中は1年目から先発ローテーションに入り新人王を受賞。その後の日米における活躍はあらためて記す必要もないだろう。
平成(1989年)以降では、北海道の高校から1位指名で直接プロ入りした選手はこのふたりしかいない。
田中の前は1987年の盛田幸妃投手(函館大有斗→大洋1位)まで遡る。盛田は4年目に26試合に登板。5年目には主に中継ぎとして52試合の登板で14勝を挙げブレーク。以降も中継ぎとして大洋(横浜)と近鉄で345試合に登板。通算47勝を挙げた。
1998年には脳腫瘍が発覚するも、懸命のリハビリで1軍に復帰。2001年には34試合に登板しカムバック賞を受賞している。
その盛田の前は1973年の佐藤博正投手(札幌商→ロッテ1位)までさらに14年遡る。北海道の高校から1位で直接プロ入りした初めての選手でもある佐藤は、1軍でわずか1試合のみの登板にとどまり1980年に現役を引退した。
北海道の高校から1位で直接プロ入りした選手はこれまでに4人しかいない。はたして斉藤は5人目となるだろうか。
<北海道の高校から1位指名で直接NPB入りした選手>
寺田 龍平(札幌南→2007年高1巡)
田中 将大(駒大苫小牧→2006年高1巡)
盛田幸妃(函館大有斗→1987年大洋1位)
佐藤博正(札幌商→1973年ロッテ1位)
※2021年ドラフト終了時点
(記事=勝田 聡)