東北福祉大vs東北工業大
東北福祉大が快勝スタート!投打のドラフト候補が開幕戦から猛アピール
1号ソロを放ち、笑顔でダイヤモンドを一周する杉澤龍外野手(東北福祉大)
<仙台六大学野球秋季リーグ:東北福祉大10-0東北工業大(5回コールド)>◇3日◇1回戦◇東北福祉大
9月3日、仙台六大学秋季リーグ戦が、新型コロナウイルスの影響で1週遅れで開幕した。第1試合は今春の王者・東北福祉大と東北工業大の一戦。東北福祉大は投打のドラフト候補が実力を見せつけ、10対0で5回コールド勝ちを収める好発進を切った。
初回から東北福祉大打線が猛威を振るった。無死満塁の好機をつくると、4番に抜擢された甲斐生海外野手(4年=九州国際大付)が中堅手の頭を越える2点適時二塁打を放ち先制する。さらに続く5番・戸高誠也捕手(4年=九州国際大付)には左翼席への3点本塁打が飛び出し、”九国コンビ“の活躍でいきなり試合の主導権を握った。
その後も4回に3番・杉澤龍外野手(4年=東北)がソロを放つなどし、5回までに毎回10得点。杉澤が2安打3打点、甲斐が3安打3打点、戸高が1安打3打点と、そのうち9点はクリーンアップのバットから生まれた。杉澤は「いつもはゲーム仲間の3人だけど、刺激し合ってここまでやってきたので、その結果が出たのはよかった」と笑顔。二塁打3本を放った甲斐は「3本とも(スタンドに)入れたかった」と悔やみつつ、4番の仕事を果たし安堵の表情を浮かべていた。
投げては、開幕投手を任された左のエース・坂根佑真投手(4年=天理)が好投。初回、2者連続三振のあと死球で走者を出したものの無失点で抑えると、2回はわずか5球で三者凡退に打ち取った。その後も140キロを超える直球とチェンジアップやツーシームなどの変化球を巧みに投げ分け、4回1安打6奪三振無失点。オープン戦では調子が上がらなかったが、「低めに、丁寧に投げることを意識して投げることができた」と手応えを感じていた。5回は有本雄大投手(4年=おかやま山陽)が内野ゴロ3つで危なげなく三者凡退に抑え、試合を締めくくった。
東北工業大は先発・日野颯太投手(3年=仙台商)が2回途中6失点と試合をつくれず。打線も宮川陸外野手(3年=弘前工)の安打のみに抑え込まれ、完封負けを喫した。
開幕戦を快勝で飾った東北福祉大の大塚光二監督は、「ここ何年かの開幕戦の中でも一番内容がよかった。90点くらいあげたい」と満足顔。「これを続けられるように頑張りたい」と気を引き締めていた。
(取材=川浪康太郎)