法政大は最新機器を導入し打撃の意識改革へ 驚愕の打球速度を記録する選手も
東京六大学野球の名門・法政大は、打撃練習の際に、ラプソードを使う。
タブレットを近くに置き、打つたびにタブレットに打球速度が計測される。
取材日でも学生スタッフに打球内容について聞く選手たちもいた。ラプソードを取り入れたことについて野尻幸輝外野手(4年=木更津総合)はこう語る。
「ラプソードを使うと細かく数値が出るので、自分が捉えた打球でも遅い打球だったり、力感なくコンタクトしたのに速い打球がいく場合もあるので、そこの感覚と実際の打球をすり合わせがうまくできるので、良い機器だと思います」
野尻の打球速度は他の選手と比べても抜けている。ベンチ入り選手や、ベンチ入りを争う選手がしっかりと芯で捉えた当たりは130キロ後半〜145キロぐらいだが、野尻の場合は、足場が軟らかい雨天練習場でも、145キロ〜150キロ後半。グラウンドでの練習では、150キロ後半〜160キロ前半で、最高では170キロ台を計測するという。野尻はチームトップクラスの打球速度を誇り、プロ入りを目指している。野尻はラプソードを取り入れたことで、どういう感覚で打席に立てば良いか分かってきたという。
「結局は力感なく、バットを走らせて芯に当てることができれば確実にいいので、力んで強い打球を打とうとか、遠くに飛ばそうとか思うとファウルになったり、ミスショットが増えるので、そこの感覚を取り払って、飛ばしたいなら力を抜く感覚でやっています」
現在はパフォーマンスを数字で可視化できる状態になった。どういう力感、どういう感覚でなら、良いパフォーマンスを発揮できるのか。それを練習で把握できるだけで変わってくる。法政大の選手は、今度もさらにレベルアップしていくに違いない。