News

肩や肘が痛くなったときにできること

2022.06.01

肩や肘が痛くなったときにできること | 高校野球ドットコム
ケガで投げられないときにも、できることはたくさんある!

 野球は投球動作を繰り返すため、他のスポーツに比べると肩や肘のケガは多くみられます。練習でうまくいかない、試合で思うような結果が出ない…というときに限って、過度な練習や投球フォームの乱れなどから肩や肘を痛めてしまいがちです。「夏の大会に間に合わないかも」という焦りはあるかもしれませんが、まず、今自分ができることを見直してみましょう。

1)何を痛めたのか、どのような状態なのかを確認する
 投球時に起こるスポーツ傷害の多くは突発的なものではなく、少しずつ状態が悪くなっていってやがて投球動作ができなくなるといった時間の経過とともに起こるケガです。痛みや炎症の原因が靱帯なのか、筋肉なのか、関節なのか…といったことを把握するためにも、まずは近隣の整形外科を受診し、検査などで診断してもらいましょう。スポーツ整形外科のある病院であればより詳しい話を聞くことができると思います。

2)状況がわかったらその原因となるものを取り除く
 肩や肘を痛めたときに、原因がその部位にあるものか、それとも一連の投球動作によるものなのかを確認し、その原因となるものを取り除くようにします。たとえば肩や肘の靱帯を痛めてしまっている場合は、患部が落ち着くまではノースローであり、痛みのある動作は控えるようにします。それと同時に肩や肘を痛める原因となったのは、たとえば体幹の筋力が弱くてフォームが崩れることだったり、下半身の柔軟性が極端に低いことだったり、肩甲骨の動きが悪かったり…といったことが考えられます。トレーナーやスポーツに詳しい治療家の先生など専門家に相談する、もしくは身近に専門家がいない場合は病院の受診時に医師に相談してみましょう。

3)できることを一つずつ行って改善を目指す
 「肩や肘が痛いから練習ができない」ということはなく、痛めている部位以外のところは積極的に動かすようにしましょう。これを患部外トレーニングといいます。上半身を痛めていても下半身は筋力強化が可能ですし、同時に柔軟性の改善にも取り組むことができます。また腹部の深層部にある腹横筋などを強化すると体幹部分の安定性が高まることも期待できます。シャドーピッチングやタオルを使ったピッチングなどでフォームを確認し、コーチにアドバイスをもらうこともできるでしょう。「できないこと」に目を向けるのではなく、今の状況で「できること」に着目して実践し、競技復帰を目指すことが大切です。

文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.04

1500人近くの中学生が肩肘検診を一斉に受ける!ポニーのお祭り行事・ポニーフェスタは今年も大盛況!

2024.05.04

【春季愛知県大会】注目の師弟対決の決勝、享栄が中京大中京を下して8年ぶり8回目の優勝

2024.05.04

【新潟】東京学館新潟、糸魚川がコールド勝ちでベスト16入り<春季県大会>

2024.05.04

【大阪】大阪桐蔭、大体大浪商などがベスト16で夏シード獲得、履正社は2年連続ノーシード<春季大会>

2024.05.04

【石川】日本航空石川、星稜、小松大谷、金沢学院大附が4強入り<春季県大会>

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.29

【福井】福井工大福井、丹生、坂井、美方が8強入り<春季県大会>

2024.04.29

【春季埼玉県大会】今年の西武台はバランス型!投手陣の完封リレーで初戦突破!

2024.04.29

東海大相模の149キロ右腕・福田拓翔が6回10奪三振の快投!「甲子園で150キロを投げたい」とセンバツV・健大高崎の石垣をライバルに!

2024.04.29

【石川】金沢、遊学館がコールド勝ちでベスト16入り<春季県大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>