慶應義塾大・144キロのルーキーが神宮デビュー 指揮官も賞賛する新人に注目
慶應義塾大・外丸 東眞
<社会人対抗戦:三菱重工East5-1慶應義塾大>◇26日◇神宮
3季連続の東京六大学の制覇に向け、準備を続ける慶應義塾大。26日、社会人対抗戦で三菱重工Eastと対戦して1対5で敗れたが、中盤まで競り合いを演じてみせた。特に先発した増居 翔太投手(彦根東出身)は、3回無失点とほぼ完ぺきな投球で、エースとしての活躍に期待を持てた。
ただ、堀井監督が課題にするのは投手陣。今季から勝ち点制が復活することで最大15試合戦うことになる。この試合の課題として「試合中盤で投げた選手たちです」とコメントすると、続けて「投手は1人でも多く出てきてほしい」と願いも口にした。
投手陣の奮起が3連覇のカギを握りそうだが、その競争の最前線に立っているのは、1年生・外丸 東眞投手(前橋育英出身)だ。
三菱重工East戦では、4番手で1回無失点。130キロ中盤の真っすぐを中心に、社会人の強打者を3人で抑え、上々の神宮デビューとなった。
初の神宮球場に「大きく、マウンドが堅かった」と第一声。マウンドにアジャストできず、高めに球が抜けたことを反省すると、続けて「守備に助けられました」と先輩たちへの感謝の言葉を口にした。
ただ、高めに抜けてしまう理由として、自身のフォームにも課題があることは分かっている。
「自分は後ろを大きくしてしまうことで、腕が遅れてきてしまうことがあるので、そこを直して力をしっかり球に伝えられるようにしたいです」
自己最速は144キロの真っすぐを、将来的には常時140キロ中盤、最速150キロまで伸ばしたいという。そのためにもトレーニングを通じて、球速のキレを高めたいと将来のビジョンを明確に語った。
すでにオープン戦でも登板経験があり、首脳陣からの期待値は高い。事実、「(外丸は)球がしっかりしており、制球力がいい。どこで投げても試合を作ってくれるので、計算ができる」と好評だ。
安定感ある投球でゲームメイクし、結果を残し続けることが1年生・外丸のすべきことだろう。「結果を気にせず、やるべきことをやりたい」と自身も語っており、高望みはしていない。確実に成功を重ね、慶應義塾大のエースとなることを期待したい。