クラーク記念国際vs九州国際大附の再戦 大会No.1奪三振率、与四死球率の両腕が聖地で激突!
九州国際大付・香西一希、クラーク記念国際・辻田旭輝
トーナメント表
・浦和学院、敦賀気比などが属するブロック
・大阪桐蔭、花巻東などが属するブロック
・ベスト8以上の組み合わせ
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第94回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)が、いよいよ18日に開幕する。春の訪れとともに、今年も高校球児のはつらつとしたプレーがスタートする。
今大会も注目の投手が目白押し。そのなかで、昨年の秋の公式戦のデータをもとに、部門ごとにランキングを作ってみた。
投手といえば、三振を奪う姿は魅力の1つに挙げられる。「奪三振王」は誰なのか。各地区ごとに試合数が違うため、奪三振率でランキングを作ってみた。
<投手の奪三振率上位ランキング(9.00以上)>
1位 12.82 辻田 旭輝(右・クラーク記念国際)
=33回47奪三振、防御率1.09
2位 11.09 森下 瑠大(左・京都国際)
=42.2回52奪三振、防御率1.48
3位 10.08 武内 涼太△(右・星稜)
=25回28奪三振、防御率2.52
4位 10.01 米田 天翼(右・市立和歌山)
=71回79奪三振、防御率1.90
5位 9.91 大野 稼頭央(左・鹿児島大島)
=89回98奪三振、防御率1.21
6位 9.64 冨田 遼弥(左・鳴門)
=42回45奪三振、防御率0.86
7位 9.50 古川 温生(右・金光大阪)
=72回76奪三振、防御率2.50
8位 9.26 川原 嗣貴(右・大阪桐蔭)
=35回36奪三振、防御率1.54
(△は2年)
最速148キロ右腕、クラーク記念国際(北海道)の辻田が堂々のトップだった。昨年の秋は背番号3として6試合に登板し、1完封を含む2完投勝利を挙げた。空知地区2回戦(対深川西)では17奪三振をマーク。背番号1の山中 麟翔投手(3年)とともにダブルエースとしてセンバツ出場に貢献した。182センチ、80キロの体格を生かした力強い速球に加えて、スライダー、チェンジアップを操り、この春に向けてフォークボールにも磨きをかけてきた。150キロ計測も時間の問題と言われる逸材でもある。
三振を奪う力投型とは対照的に、制球力を武器とする技巧派投手トップは誰なのか。コントロールのいい投手の指標として、1試合あたりの与四死球を示す与四死球率でランキングを作った。
<投手の与四死球率上位ランキング(2.00以下)>
1位 1.42 香西 一希(左・九州国際大付)
=76.1回12四死球、防御率1.41
2位 1.50 上加世田 頼希(右・敦賀気比)
=60.1回10四死球、防御率2.39
3位 1.55 越井 颯一郎(右・木更津総合)
=58.1回10四死球、防御率1.54
4位 1.57 五島 幹士(左・大垣日大)
=63.2回11四死球、防御率1.70
5位 1.67 榎谷 礼央(右・山梨学院)
=43回8四死球、防御率1.05
6位 1.80 川原 嗣貴(右・大阪桐蔭)
=35回7四死球、防御率1.54
7位 1.91 萬谷 大輝(左・花巻東)
=61.2回13四死球、防御率2.34
8位 1.93 森山 陽一朗(右・広島広陵)
=56.1回12四死球、防御率2.56
(すべて3年)
トップとなったのは九州国際大付(福岡)の香西。172センチ、70キロと小柄なサウスポーの制球力の良さが証明された。直球は130キロ前後ながら、スライダー、チェンジアップを低めに集め、相手打者を打ち取っていった。プロも注目する女房役、野田 海人捕手(3年)の好リードに応えられるだけのコントロールで結果を残した。昨年秋の公式戦では3完封もマークした。
実は、この「奪三振No.1」辻田が所属するクラーク記念国際と、「制球力No.1」香西が所属する九州国際大付は、今センバツの初戦(第1日第3試合)で対戦する。
昨年秋の明治神宮大会1回戦の再現となる。神宮では香西、辻田が先発した結果、九州国際大付(福岡)が5対1で勝利した。無四球1失点完投勝利を挙げた「ミスターコントロール」香西に軍配が挙がり、辻田は5回途中4失点(3自責)で降板し、三振は3つしか奪えなかった。聖地での再戦はリベンジなのか返り討ちなのか。再び2人の投げ合いが実現すれば、熱い勝負となることは間違いない。