センバツ史上最多41回出場の龍谷大平安　京都勢の約半分の勝利数をマーク

高橋 奎二（龍谷大平安）

　2022年第94回選抜高校野球大会（[stadium]阪神甲子園球場[/stadium]）に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

　1924（大正13）年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

　今回は京都。今センバツには2年連続で京都国際の出場が決まっている。昨年秋に府大会を制すると、近畿大会では履正社を破って8強。準優勝した和歌山東に1点差で惜敗したが、センバツ切符を手にした。

過去、京都でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

＜京都センバツ出場回数上位ランキング＞
1位　龍谷大平安　　　　41回
2位　京都外大西　　　　6回
3位　京都先端科学大附　4回
3位　西京　　　　　　　4回
3位　鳥羽　　　　　　　4回
3位　東山　　　　　　　4回
3位　立命館　　　　　　4回

　京都府勢のセンバツ初出場は、第1回（1924年）大会の立命館中（現・立命館）。全国最多の41回出場を誇る龍谷大平安の初出場は平安中時代だった第5回（1928年）大会。その初出場から6年連続、第12回大会から7年連続など連続出場も記録している。これまで京都府勢の21世紀枠での出場はない。

　センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位　龍谷大平安　　　　42勝（優勝1回、4強5回、8強13回）
2位　京都外大西　　　　7勝（4強1回、8強1回）
3位　京都先端科学大附　6勝（準優勝1回、8強1回）
4位　西京　　　　　　　5勝（優勝1回）
5位　京都二商　　　　　3勝（準優勝1回）
5位　鳥羽　　　　　　　3勝（4強1回）
5位　伏見工　　　　　　3勝（4強1回）
5位　福知山成美　　　　3勝（8強1回）

　京都府勢のセンバツ初勝利は、第7回（1930年）大会、平安中が初戦で広島商（広島）に完封勝ちした白星。平安、龍谷大平安と校名を変えて、全国歴代5位の42勝を積み上げ、京都府勢82勝の半分以上をマークしている。

　京都府勢の最高成績は優勝で、第20回（1948年）大会の京都一商（現・西京）、第86回（2014年）大会の龍谷大平安の2校。

第20回大会＝京都一商
1回戦：3－2　小倉中（現・小倉＝福岡）＝延長13回
準々決勝：4－2　田辺中（現・田辺＝和歌山）
準決勝：4－1　北野中（現・北野＝大阪）
決勝：1－0　京都二商（京都）＝延長11回

　センバツ史上初の京都勢同士の決勝となり、京都一商がサヨナラ勝ちで京都勢初優勝を手にした。のちに大陽、阪急などでプレーしたエースの北本 重二投手が、のちに近鉄に入団した京都二商のエース足立 礼四郎投手に投げ勝って、敵失によるサヨナラ勝ちを収めた。

第86回大会＝龍谷大平安
1回戦：16－2　鹿児島大島（鹿児島）
2回戦：8－2　八戸学院光星（青森）
準々決勝：5－4　桐生第一（群馬）＝延長10回
準決勝：8－1　佐野日大（栃木）
決勝：6－2　履正社（大阪）

　38回目の出場となった伝統校・龍谷大平安が、4人の投手陣を擁して待望のセンバツ初優勝を飾った。2年生左腕の高橋 奎二投手（現ヤクルト）が先発、リリーフと大活躍。準決勝では佐野日大エース、現オリックスの田嶋 大樹投手と投げ合って1失点完投勝利を飾るなど、優勝の立役者となった。

　京都府勢のセンバツの通算成績は82勝89敗。都道府県別勝利数ランキングは8位。昨年夏4強に進んだ京都国際が、左腕エース森下 瑠大投手を中心に今センバツで頂点を狙う。

【京都のセンバツ出場校一覧】

大会　年度　　　　出場校
1回　1924（大13）　立命館中
2回　1925（大14）　―
3回　1926（大15）　―
4回　1927（昭2）　―
5回　1928（昭3）　平安中
6回　1929（昭4）　平安中
7回　1930（昭5）　平安中
8回　1931（昭6）　平安中
9回　1932（昭7）　京都師範
　　　　　　　　　　平安中
10回　1933（昭8）　京都商
　　　　　　　　　　平安中
11回　1934（昭9）　京都商
　　　　　　　　　　京都一商
12回　1935（昭10）　平安中
13回　1936（昭11）　京都師範
　　　　　　　　　　　平安中
14回　1937（昭12）　平安中
15回　1938（昭13）　平安中
16回　1939（昭14）　平安中
17回　1940（昭15）　京都商
　　　　　　　　　　　平安中
18回　1941（昭16）　平安中
1942（昭17）戦争のため中止
1943（昭18）戦争のため中止 　
1944（昭19）戦争のため中止
1945（昭20）戦争のため中止
1946（昭21）戦争のため中止
19回　1947（昭22）　京都二中
　　　　　　　　　　　京都二商
　　　　　　　　　　　京都一商
20回　1948（昭23）　京都二商
　　　　　　　　　　　京都一商
21回　1949（昭24）　平安
22回　1950（昭25）　洛陽
23回　1951（昭26）　平安
24回　1952（昭27）　平安
25回　1953（昭28）　伏見
　　　　　　　　　　　平安
26回　1954（昭29）　立命館
27回　1955（昭30）　平安
28回　1956（昭31）　堀川
29回　1957（昭32）　山城
30回　1958（昭33）　立命館
31回　1959（昭34）　平安
32回　1960（昭35）　平安
33回　1961（昭36）　平安
34回　1962（昭37）　平安
35回　1963（昭38）　―
36回　1964（昭39）　平安
37回　1965（昭40）　大谷
38回　1966（昭41）　平安
39回　1967（昭42）　平安
40回　1968（昭43）　平安
41回　1969（昭44）　平安
42回　1970（昭45）　平安
43回　1971（昭46）　平安
44回　1972（昭47）　花園
45回　1973（昭48）　京都商
46回　1974（昭49）　平安
47回　1975（昭50）　東山
48回　1976（昭51）　―
49回　1977（昭52）　―
50回　1978（昭53）　―
51回　1979（昭54）　―
52回　1980（昭55）　平安
53回　1981（昭56）　東山
54回　1982（昭57）　西京商
55回　1983（昭58）　立命館
56回　1984（昭59）　京都西
57回　1985（昭60）　―
58回　1986（昭61）　京都西
59回　1987（昭62）　京都西
60回　1988（昭63）　―
61回　1989（平1）　京都西
62回　1990（平2）　北嵯峨
63回　1991（平3）　―
64回　1992（平4）　東山
65回　1993（平5）　東山
　　　　　　　　　　北嵯峨
66回　1994（平6）　―
67回　1995（平7）　―
68回　1996（平8）　―
69回　1997（平9）　平安
70回　1998（平10）　京都西
　　　　　　　　　　　京都成章
71回　1999（平11）　峰山
　　　　　　　　　　　平安
72回　2000（平12）　鳥羽
73回　2001（平13）　鳥羽
74回　2002（平14）　平安
75回　2003（平15）　平安
76回　2004（平16）　立命館宇治
77回　2005（平17）　―
78回　2006（平18）　京都外大西
79回　2007（平19）　―
80回　2008（平20）　平安
81回　2009（平21）　福知山成美
82回　2010（平22）　立命館宇治
83回　2011（平23）　京都成章
84回　2012（平24）　鳥羽
85回　2013（平25）　龍谷大平安
　　　　　　　　　　　京都翔英
86回　2014（平26）　龍谷大平安
　　　　　　　　　　　福知山成美
87回　2015（平27）　立命館宇治
　　　　　　　　　　　龍谷大平安
88回　2016（平28）　龍谷大平安
89回　2017（平29）　―
90回　2018（平30）　乙訓
91回　2019（平31）　龍谷大平安
　　　　　　　　　　　福知山成美
92回　2020（令2）　―
93回　2021（令3）　京都国際
94回　2022（令4）　京都国際

（2020年は開催中止）

※平安中、平安＝現・[team]龍谷大平安
　立命館中＝現・立命館
　洛陽＝洛陽工→京都工学院
　伏見＝伏見工→京都工学院
　京都一商、西京商＝現・西京
　京都二中＝現・鳥羽
　京都西＝現・京都外大西
　京都商＝現・京都先端科学大附