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「ハマの銀ちゃん」が背番号30で新たな歴史を作る

2021.12.05

「ハマの銀ちゃん」が背番号30で新たな歴史を作る | 高校野球ドットコム
法政大時代の三浦 銀二投手

 うれしそうな表情を浮かべていた。3日に行われたDeNAの新入団会見。ピンストライプのユニフォームに袖を通したドラフト4位・三浦 銀二投手(福岡大大濠―法政大)が、輝いて見えた。新人選手全員が自らつけたニックネームも披露され、三浦は「ハマの銀ちゃん」だった。

 背番号は30に決まった。法政大の大先輩でもある元巨人のエースだった江川 卓氏がつけていた番号だった。本人も大先輩の映像を見たことがあるらしく、この番号は気に入っているようだ。

 以前、横浜時代も含めてどんな選手がこの「30」を付けていたのか調べていたが、懐かしい名前が飛び込んできた。大分出身で、高田高校から九州工大に進んだ田崎 昌弘投手だ。大学時代、福岡六大学リーグで孤軍奮闘していた。九州共立大、九産大など、プロ野球選手を輩出していたチームが所属し、九州工大は1勝することが珍しいチームだった。そのなかで投げ続け、結果は3勝47敗。敗戦数リーグワースト記録保持者という不名誉な肩書がついたが、将来性を買われてJR九州へ。そこで素質を開花させ150キロを超える速球を投げられるまで成長した。都市対抗の舞台も経験し、2001年横浜(現DeNA)ドラフト5位指名を受けて、とうとうプロ野球選手になった。負けても負けても自分を高めるために努力を惜しまず、投げ続けた「鉄腕」でもあった。

 「鉄腕」という意味では、三浦も負けていない。福岡大大濠3年春のセンバツで延長15回引き分け試合で完投し、再試合も完投して勝利を挙げたことがある。田崎は2003年39試合に登板し4勝を挙げた年がピークで、その後トレードで西武へ移籍したが、ついに花を咲かせることができなかった。同じ九州出身の右腕として、先輩の無念さを晴らしてほしい。

 背中には「G・MIURA」の文字が入って30を背負う。4歳年下で、三浦監督の18を受け継いだドラフト1位の小園 健太投手(市立和歌山)、15を背負う同学年のドラフト2位・徳山 壮磨投手(大阪桐蔭ー早稲田大)に負けず、三浦には「ハマの銀ちゃん」伝説を作ってほしい。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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