News

野球とマウスピース

2021.09.10

野球とマウスピース | 高校野球ドットコム
マウスピースは口の中や歯のケガを予防する効果が期待できる

 マウスピース(マウスガード)は口腔内のケガや歯の外傷予防などを目的として、ラグビーやアメリカンフットボールなど、主にコンタクトスポーツ(接触の多いスポーツ)ではよく使われている装具の一つです。最近では比較的接触プレーの少ない野球選手でも、マウスピースを使用している様子を見かけるようになりました。
高校野球選手においても2010年以降、マウスピースの使用は規程で認められています(ただし白色か透明なものに限る)。野球選手にとって口腔内を守るためのマウスピースはどのような効果が期待できるものでしょうか。

《強い噛みしめから歯と顎(あご)を守る》
バッティングのスイング時や投球時などに「歯をくいしばって」プレーしていることがあります。本人はあまり気づいていないかもしれませんが、これを何十回と繰り返し、毎日繰り返していると歯の摩耗(咬耗:こうもう)だけではなく、顎の位置がズレてしまって顎の痛みを引き起こしたり、ひどいときには歯の欠損や頭痛などを誘発することがあります。顎関節を保護するという意味でもマウスピースは効果が期待できる装具と言えるでしょう。

《直接的なスポーツ外傷を防ぐ》
野球では歯の欠損や口腔内のケガはさほど多く見られるものではありませんが、他の選手と直接接触したり、フェンスにぶつかってしまったりすることで口の中をケガすることがあります。また守備中のイレギュラーバウンドが顔付近に当たったり、デッドボールで顔付近にボールがきて当たってしまう、よけようとして転んでしまうといったケースなども想定されます。こうした接触によるケガを防ぐという意味でも、マウスピースは使用することによって安心感を得られることが考えられます。

《パフォーマンスに影響する?》
マウスピースを装着することで体のバランスが整い、パフォーマンスアップに貢献するのでは?という期待がもたれていますが、その効果については今のところ解明されていないとされています。またパフォーマンスアップ効果が見られるようであれば、スポーツの公平性を欠くことが懸念されるため、あくまでもケガの予防として用いられることが望ましいと言えるでしょう。

参考ページ)マウスピースがなぜパフォーマンス向上につながるのか(銀座大幸歯科)
http://www.daiko-dental.com/daiko-note/all/consideration/949.html


文:
西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.05.02

【四国】高松商、33年ぶりの決勝進出の立役者は茨城の強豪シニア出身の1年生右腕!<春季地区大会>

2024.05.02

【長野】松商学園、長野日大、東海大諏訪などが県大会出場へ<春季県大会支部予選>

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.28

【滋賀】滋賀学園、彦根総合が初戦を突破<春季県大会>

2024.04.28

【広島】広陵、崇徳、尾道、山陽などが8強入りし夏のシード獲得、広島商は夏ノーシード<春季県大会>

2024.04.28

【岡山】関西が創志学園に0封勝ちして4強入り<春季県大会>

2024.04.28

【長野】上田西、東海大諏訪、東京都市大塩尻が初戦突破<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>