News

西武高橋、日本ハム上沢が奮闘中・関東地区代表出身のOB

2021.08.08

西武高橋、日本ハム上沢が奮闘中・関東地区代表出身のOB | 高校野球ドットコム
松坂大輔(横浜出身)

 夏の甲子園が2年ぶりに開催される。全49校が深紅の大優勝旗を目指して熱戦を繰り広げることだろう。すでに決定している全49校からは多くのNPBプレーヤーが誕生している。そのなかで代表的なOBや今シーズンも現役でプレーしている選手はどれだけいるのだろうか。各地区ごとに振り返ってみたい。

 関東地区(東京除く)は鹿島学園(茨城)、作新学院(栃木)、前橋育英(群馬)、浦和学院(埼玉)、専大松戸(千葉)、横浜(神奈川)、日本航空(山梨)の8校が代表となった。このなかで鹿島学園(茨城)と日本航空(山梨)を除く6校のOBが今シーズンもNPBで現役プレーヤーとして活躍している。

 作新学院江川卓(巨人)をはじめ落合英二(中日)、岡田幸文(ロッテ)といった選手たちを輩出してきた。現役では今井達也(西武)、石井一成(日本ハム)、入江大生(DeNA)の3人がプレー。なかでも今井は先発ローテーションに入りリーグ4位となる防御率2.60と安定した投球が続いている。

 前橋育英は2013年の甲子園優勝投手でもある高橋光成(西武)が、エース格としてここまでリーグ3位タイの8勝。自身2度目の2桁勝利まで2勝に迫っている。神戸文也(オリックス)はここまで一軍登板がない。ルーキーの小川龍成(ロッテ)はオープン戦で故障し前半戦で一軍出場はなかった。フレッシュオールスターではフェンス直撃の適時三塁打を放ち大きなアピール。後半戦での一軍昇格を狙う。

 森士監督の退任が発表された浦和学院は4人の投手が現役でプレーしている。そのなかで注目を集めるのが、高卒3年目の渡邊勇太朗(西武)。前半戦で8試合に登板し0勝2敗、防御率4.15とまだ結果は出ていない。しかし、8月5日の日本ハム戦(二軍)では5回無失点、5奪三振と好投。先発ローテーション入りへ向けて大きなアピールを行った。後半戦で先発のチャンスが巡ってきそうだ。

 専大松戸上沢直之(日本ハム)が15試合中12試合でQSを達成し6勝を挙げた。2018年以来、3年ぶりとなる2桁勝利を目指す。高卒6年目の渡邉大樹(ヤクルト)は一軍に定着した。レギュラーを獲得するには至っていないものの、守備・走塁面で大きく貢献。途中出場で存在感を発揮している。高卒2年目の横山陸人(ロッテ)も一軍デビューを果たし9試合に登板。防御率5​点台と苦しんでいるが、奪三振率10.38と三振を奪う力はある。後半戦で再び一軍を目指す。

 数多くのOBがいる横浜松坂大輔(西武)が、今シーズン限りでの現役引退を発表した。ここまで一軍、二軍ともに公式戦での登板がなくリハビリが続いている。一方で柳裕也(中日)が7勝、涌井秀章(楽天)は6勝と結果を残した。野手陣では筒香嘉智(ドジャース傘下)が苦しんでいる。現在はメジャー40人枠を外れマイナーリーグが主戦場。MLB昇格を目指している。

 国内では近藤健介(日本ハム)が東京オリンピックの日本代表としてプレー。その他では近藤と同じ日本ハムでプレーする淺間大基万波中正とが頭角を表しつつある。後半戦では外野のレギュラー争いがさらに激しくなりそうだ。

【関東地区の出場校OB】
※2021年シーズンNPBもしくはMLB所属

鹿島学園(茨城)
なし

作新学院(栃木)
今井達也作新学院→2016年西武1位)
石井一成作新学院→早稲田大→2016年日本ハム2位)
入江大生作新学院→明治大→2020年DeNA1位)

前橋育英(群馬)
高橋光成前橋育英→2014年西武1位)
神戸文也前橋育英→立正大→2016年オリックス育成3位)※現在は支配下
小川龍成前橋育英→國學院大→2020年ロッテ3位)

浦和学院(埼玉)
大竹寛浦和学院→2001年広島1巡)※現在は巨人
榊原翼浦和学院→2016年オリックス育成2位)※現在は支配下
渡邉勇太朗浦和学院→2018年西武2位)
小島和哉浦和学院→早稲田大→2018年ロッテ3位)

専大松戸(千葉)
上沢直之専大松戸→2011年日本ハム6位)
原嵩専大松戸→2015年ロッテ5位)※現在は育成
渡邉大樹専大松戸→2015年ヤクルト6位)
高橋礼専大松戸→専修大→2017年ソフトバンク2位)
横山陸人専大松戸→2019年ロッテ4位)

横浜(神奈川)
松坂大輔横浜→1998年西武1位)
涌井秀章横浜→2004年西武1巡)
福田永将横浜→2006年高・中日3巡)
高濱卓也横浜→2007年高・阪神1巡)※現在はロッテ
筒香嘉智横浜→2009年横浜1位)※現在はドジャース傘下
近藤健介横浜→2011年日本ハム4位)
下水流昂横浜→青山学院大→ホンダ→2012年広島4位)※現在は楽天
倉本寿彦横浜→創価大→日本新薬→2014年DeNA3位)
淺間大基横浜→2014年日本ハム3位)
髙濱祐仁横浜→2014年日本ハム7位)
柳裕也横浜→明治大→2016年中日1位)
藤平尚真横浜→2016年楽天1位)
増田珠横浜→2017年ソフトバンク3位)
万波中正横浜→2018年日本ハム4位)
渡辺佳明横浜→明治大→2018年楽天6位)
及川雅貴横浜→2019年阪神3位)
樋口龍之介横浜→立正大→BC新潟→2019年日本ハム育成2位)※現在は支配下
伊藤将司横浜→国際武道大→JR東日本→2020年阪神2位)
松本隆之介横浜→2020年DeNA3位)
石川達也横浜→法政大→2020年DeNA育成1位)
木下幹也横浜→2020年巨人育成4位)

日本航空(山梨)
なし

(文=勝田 聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.05.02

【四国】高松商、33年ぶりの決勝進出の立役者は茨城の強豪シニア出身の1年生右腕!<春季地区大会>

2024.05.02

【長野】松商学園、長野日大、東海大諏訪などが県大会出場へ<春季県大会支部予選>

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.28

【滋賀】滋賀学園、彦根総合が初戦を突破<春季県大会>

2024.04.28

【広島】広陵、崇徳、尾道、山陽などが8強入りし夏のシード獲得、広島商は夏ノーシード<春季県大会>

2024.04.28

【岡山】関西が創志学園に0封勝ちして4強入り<春季県大会>

2024.04.28

【長野】上田西、東海大諏訪、東京都市大塩尻が初戦突破<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>