セ・リーグの打点王独走の岡本和真。143試合に換算するとレジェンドクラスに
打点王が期待される岡本 和真
6月29日に行われた巨人対広島の試合で岡本 和真(巨人)が2本塁打を含む3安打猛打賞。さらには6打点の活躍を見せた。
これで岡本は72打点となり、2位の村上宗隆(ヤクルト)に20打点の大差をつけて打点王争いのトップを走っている。2年連続の打点王に向けて爆進中だ。
現在、岡本は75試合で72打点を挙げており、143試合に換算すると137打点となる。これは小鶴誠(松竹)が1950年に記録した161打点のNPB記録には及ばないものの、歴代8位に相当するハイペースだ。
巨人の球団記録を見ると1950年に青田昇が記録した134打点となっており、こちらを上回るペースとなっている。巨人の球団記録の2位以下を見ると、意外にも王貞治はトップ5に入っていない。
青田に続くのは川上哲治(1949年)とラミレス(2010年)の129打点だった。川上は1リーグ時代の日本記録でもある。そして長嶋茂雄(1968年)とラミレス(2008年)の125打点が4位タイで並んでいる。
ラミレスは2008年から2011年の4年間しか巨人に在籍していないが、シーズン打点記録の球団トップ5に2度入っていた。6位にようやく124打点で王貞治(1977年)の名前が出てくる。
ここに名前が出てきたのは外国人選手とドラフト制度以前に入団した選手たちばかり。生え抜きでドラフト制度以降の選手では松井秀喜(2000年)が挙げた108打点が最多となっている。
ちなみに現在指揮を執る原辰徳監督の現役時代における最多打点は103打点(1983年)だった。
現在のペースならもちろん、多少ペースが落ちたとしても、岡本は球団記録の上位に顔を出してきそうだ。球団ランキング上位の原、松井、王、長嶋、ラミレス、川上と球団史に名を残す選手たちを追い抜いていくことができるだろうか。岡本の打点の推移に注目したい。
【シーズン打点ランキング】
○NPB
1位(160打点):小鶴 誠(松竹/1950年)
2位(153打点):ローズ(横浜/1999年)
3位(147打点):今岡 誠(阪神/2005年)
4位(146打点):藤村 富美男(阪神/1950年)
4位(146打点):落合 博満(ロッテ/1985年)
○巨人
1位(134打点):青田 昇(1950年)
2位(129打点):川上 哲治(1949年)
2位(129打点):ラミレス(2010年)
4位(125打点):長嶋 茂雄(1968年)
4位(125打点):ラミレス(2008年)
※数字は2021年6月29日終了時点
(記事:勝田 聡)