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花咲徳栄・井上朋也を筆頭に将来性抜群!育成組にも有望株満載な福岡ソフトバンクの高卒選手たち【ドラフト総括】

2020.11.18

 10月26日、2020年プロ野球ドラフト会議が行われ、総勢123人(支配下74人、育成49人)が指名を受けた。高卒選手に限ると、プロ志望届を提出した216人のうち、52人(支配下30人、育成22人)という結果だった。そこで今回は、各球団からドラフト指名を受けた高卒選手にスポットを当て、ドラフトを総括したい。第6回では福岡ソフトバンクホークスを見ていこう。

12球団最多9人の高卒選手を指名

花咲徳栄・井上朋也を筆頭に将来性抜群!育成組にも有望株満載な福岡ソフトバンクの高卒選手たち【ドラフト総括】 | 高校野球ドットコム
1位指名を受けた井上朋也(花咲徳栄)

 支配下5人、育成8人の合計13人を指名した福岡ソフトバンク。うち高卒9人(支配下5人、育成4人)は、合計19人を指名した読売をも上回る12球団最多の数字だ。

 1位の井上朋也花咲徳栄)は通算50本塁打を放った高校球界屈指のスラッガーだ。1年時からレギュラーを掴み、2学年上の野村佑希(北海道日本ハム)、1学年上の韮沢雄也(広島東洋)らとともに甲子園に出場。1年夏、2年夏と激戦区埼玉を制し、3年夏の甲子園交流試合にも出場した。

 2位の笹川吉康(横浜商業)は、193cm86kgの体格を誇る左の大型スラッガー。高校通算40発、投げても140キロに迫る速球を投げ込む身体能力の持ち主で、柳田悠岐バリのフルスイングは圧巻。まだまだ粗削りなものの、化けたときの期待感が非常に大きい。Y校の愛称で知られる同校からは、実に37年ぶりの直接プロ入りとなった。

 3位の牧原巧汰は、神奈川の強豪・日大藤沢で1年時から活躍してきた強肩強打の捕手だ。捕手ながら1番打者も務めるなど、走攻守で非凡な才能を秘める。今年のドラフトでは大学・社会人を含め1番始めに名前が呼ばれた捕手であり、その評価の高さがうかがえる。数年後には鷹の扇の要を守ることが期待できる存在だ。

 4位の川原田純平青森山田)は、広い守備範囲に遠投110mの強肩を誇る守備型の遊撃手だ。170cmと小柄ながら、3年夏の青森大会では2試合連続本塁打を放つなど、高校通算15本塁打と長打力も秘める。5位の田上奏大は、履正社では外野手として活躍し、公式戦登板なしながらも投手として指名を受けた隠し玉だ。185cm85kgの体格を誇り、練習試合で151キロを計測するなど、将来性が魅力的な右腕だ。

 育成3位の桑原秀侍神村学園)は、投打で評価の高い149キロ右腕だ。2年夏には4番で甲子園に出場。3年夏は投げては3試合で無失点、打っては4本塁打の活躍でチームを優勝に導いた。同4位の早真之介京都国際)は、1年時から活躍し、高校通算29本塁打を放った左のスラッガー。同6位の居谷匠真(明豊)は2年秋から正捕手を掴み、九州大会を優勝して明治神宮大会出場に導いた強肩捕手。同7位の大城真乃宜野座)は最速136キロながら、柔らかいフォームで三振を量産する小柄な左腕だ。

 支配下の5人全員が高卒選手と、圧倒的な戦力層を誇るからこそできるドラフト指名を展開した福岡ソフトバンク。井上以外は全国的に名が知られた存在ではないが、将来性抜群の選手ばかりだ。また、今シーズンは千賀滉大石川柊太周東佑京らがタイトルを獲得するなど、驚異的な成果を上げる育成選手たちにも大きな期待がかかる。

【高卒指名選手一覧】
1位 井上朋也花咲徳栄) 内野手
2位 笹川吉康(横浜商業) 外野手
3位 牧原巧汰日大藤沢) 捕手
4位 川原田純平青森山田) 内野手
5位 田上奏大履正社) 投手
育成3位 桑原秀侍神村学園) 投手
育成4位 早真之介京都国際) 外野手
育成6位 居谷匠真明豊) 捕手
育成7位 大城真乃宜野座) 投手

(記事=林 龍也

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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