試合レポート

小松vs鳴門渦潮

2020.10.27

強打が看板の小松「堅守」で四国大会初勝利!

小松vs鳴門渦潮 | 高校野球ドットコム
小松先発・越智海斗(2年)

 2014年・初出場となった夏の甲子園では初戦敗退に終わるが、山形中央石川 直也(現:北海道日本ハムファイターズ)を早々に打ち崩し「強打」を満天下にしらしめた愛媛小松(愛媛)。その後も甲子園出場にこそあと一歩届かずも、宇佐美 秀文監督の下で鍛え上げられた強打線は彼らの金看板となっている。

 ただ、この試合について彼らに冠されるのは「堅守」の二文字だった。ノーエラーという明確な数字もさることながら、際立っていたのは理に適った対戦相手・鳴門渦潮への対応。二塁手の福島 未来翔(2年・二塁手・右投左打・175センチ66キロ・えひめ西リトルシニア出身)は絶妙なポジショニングとリードオフマンを務める俊足でヒットゾーンをゴロに変えれば、外野手は「後ろから入ることを基本に守った」主将・赤尾 颯斗(2年・中堅手・右投左打・165センチ69キロ・今治市立伯方中出身)を中心とした外野陣も右中間・左中間をカバー。

 さらに赤尾の適時打で先制した直後の3回裏には一死一塁から2番・河村 壮馬(2年・右翼手・左投左打・170センチ67キロ・鳴門市大麻中出身)の左越二塁打でホームを狙った走者を阻止。鳴門渦潮・森 恭仁監督をして「びっくりするボールがきた」見事な中継プレーは、試合の趨勢に大きく影響を与えた。

 かくして愛媛小松は9回二死2ストライクから2点こそ失うも、走攻守がかみ合っての四国大会初勝利を達成。「こんな野球もできるようになりました」。宇佐美 秀文監督の言葉は強打で打ち勝った以上の満足感にみちたものだった。

(文= 寺下友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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