村上だけじゃない!古賀や濱田などヤクルトの高卒若手は半数以上が一軍でプレー
明徳義塾時代の古賀優大(東京ヤクルトスワローズ)
今シーズンのペナントレースは一軍人数、そしてベンチ入り人数が増枠されている。例年よりも連戦が多いこともあり、ベテラン勢を中心とした主力選手たちが積極的休養という形で、スタメンから外れるケースも多い。そんな状況も相まって、各球団が若手選手たちを一軍で起用する機会は増えている。
そこで各球団の若手、とくに高卒4年目(2016年ドラフト以降)までの選手たちがどのような活躍を見せているか振り返ってみたい。
昨シーズンの最下位から巻き返しを狙うヤクルトは、なんといっても村上宗隆(九州学院/2017年1位)の活躍が大きい。今シーズンで高卒3年目となるが、すでにチームの中心選手となった。開幕から4番として全試合にスタメン出場を果たし、打率.331、8本塁打、43打点はいずれもチームトップの数字。球界を代表する選手になりつつある。
もちろん村上だけではない。古賀優大(明徳義塾/2016年5位)、濱田大貴(明豊/2018年4位)、武岡龍世(八戸学院光星/2019年6位)といったその前後のドラフト会議で指名された選手たちも一軍で結果を残している。古賀は打率こそ低いものの、中村悠平ち嶋基宏の不在をカバーする役目として一軍に帯同。すでにキャリアハイとなる20試合に出場している。
濱田は8月12日の巨人戦でプロ初安打を記録すると、8月14日のDeNA戦では、初長打も放った。明豊時代は通算45本塁打とパワーはあるだけに今度は一発が期待される。武岡もルーキーながら、この時期にすでに一軍を経験し初打席初安打を記録した。すでに登録は抹消されているが、次代の二遊間候補としての期待がかかっている。
投手陣では梅野雄吾(九産大九産/2016年3位)、昨シーズンまでにセットアッパーとして結果を残してきたが、今シーズンは少し打ち込まれるケースが増えた。その影響もあり、現在は二軍でリフレッシュ休暇中。また寺島成輝(履正社/2016年1位)は中継ぎとして開幕直後から奮闘し、待望のプロ発勝利もマークした。梅野同様に現在は登録を抹消されているが、今シーズンは飛躍の年となりそうだ。
金久保優斗(東海大市原望洋/2017年5位)、市川悠太(明徳義塾/2018年3位)、鈴木裕太(2018年6位/日本文理)、奥川恭伸(星稜/2019年1位)は現時点で一軍登板の機会は訪れていない。
ヤクルトは高卒4年目までの選手が11人いるが、そのうち6人が今シーズン一軍でプレーした。すでに主力として結果を残している村上に続く存在は現れるのだろうか。若手選手たちの躍進から目が離せない。
【ヤクルト・高卒選手のドラフト指名】
※2016年〜2019年ドラフト
<2016年>
1位:寺島成輝(履正社)
3位:梅野雄吾(九産大九産)
5位:古賀優大(明徳義塾)
<2017年>
1位:村上宗隆(九州学院)
5位:金久保優斗(東海大市原望洋)
<2018年>
3位:市川悠太(明徳義塾)
4位:濱田大貴(明豊)
6位:鈴木裕太(日本文理)
<2019年>
1位:奥川恭伸(星稜)
5位:長岡秀樹(八千代松陰)
6位:武岡龍世(八戸学院光星)
※数字は2020年8月16日終了時点
(記事:勝田聡)
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