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原口文仁はどうなる? 阪神の高卒生え抜き捕手の歴史

2020.06.10

原口文仁はどうなる?  阪神の高卒生え抜き捕手の歴史 | 高校野球ドットコム
原口文仁(帝京高出身)

 阪神の原口文仁がレギュラー奪取に燃えている。6月6日のソフトバンク戦(練習試合)では、「8番・捕手」で出場すると本塁打を含む3安打猛打賞と大暴れした。

 阪神の捕手は2年連続でゴールデングラブ賞を受賞した梅野隆太郎(福岡大)が、レギュラー争いを一歩リード。その他には坂本誠志郎(明治大)も、この練習試合では出番を与えられている。

 それぞれ特色が違うが、原口の売りは一塁へのコンバートも考えられたほどの打撃にある。バットでライバルたちに差をつけるのがレギュラー奪取への近道だろう。

 そんな阪神だが、これまでの正捕手の歴史をたどってみると、「生え抜き高卒捕手」がほとんどいない。2009年ドラフト6位で帝京高から阪神へと入団した原口にとっては少し嫌なジンクスである。

 現在の正捕手である梅野は大卒であり、それ以前を見ても藤井彰人(楽天)、城島健司(マリナーズ)、矢野燿大(中日)と移籍組ばかり。狩野恵輔前橋工)が2009年に127試合(規定打席未到達)に出場したのが目立つ程度。その他では1990年代に併用されながら起用されていた山田勝彦東邦高)くらいだろうか。

 その前を遡ってみても関川浩一(駒沢大)、木戸克彦(法政大)、嶋田宗彦(住友金属)など大卒や社会人出身の捕手が多く起用されてきた。さらに遡っても田淵幸一(法政大)や若菜嘉晴(クラウンライター)らがレギュラーを張っており、なかなか高卒の生え抜き捕手を主戦力と出来なかったのである。

 原口は故障による育成落ち、大腸がんと数々の困難に打ち克ってきた男である。高卒捕手のレギュラー不在というジンクスも乗り越えてくれることに期待したい。

【阪神の生え抜き高卒捕手】
※ドラフト制以降

大原和男(浪商/1966年一次10位)
勝亦治静岡商/1970年9位)
続木敏之新居浜商/1976年2位)
月山栄珠印旛/1981年3位)
山田勝彦東邦/1987年3位)
片山大樹徳山商/1992年4位)
塩谷和彦神港学園/1992年6位)
中谷仁(智弁和歌山/1997年1位)
新井亮司児玉/1999年4位)
狩野恵輔前橋工/2000年3位)
小宮山慎二横浜隼人/2003年5位)
大橋雅法北陽/2004年5位)
橋本良平(智弁和歌山/2006年高校生3巡)
原口文仁帝京/2009年6位)
中谷将大福岡工大城東/2010年3位)
藤田健斗(中京学院大中京高/2019年5位)

(記事=勝田 聡

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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