森下暢仁が圧巻の投球! 昨年の大学選手権に出場しドラフト指名されたのは?
写真は2019年全日本大学野球選手権の森下暢仁
5月12日、全日本大学野球連盟が8月に開催予定だった「第69回全日本大学野球選手権大会」(以下、大学選手権)の中止を発表した。1952年に第1回大会が開催されてから初めての中止だという。
同大会は大学4年生にとってドラフト会議前最後の大会でもある。昨年も今年のルーキーにあたる大学4年生たちが出場していた。ここで、どのような選手が出場していたのか振り返ってみたい。
優勝した明治大は森下暢仁(広島東洋1位)がエースとしての貫禄を見せた。2試合で18回を投げ1失点、防御率0.50と阿東的な成績を残し最高殊勲選手、最優秀投手のダブル受賞。ドラフト1位指名候補の片鱗を見せつけている。
明治大からは同じく投手の伊勢大夢(横浜DeNA3位)が、2試合で防御率1.38と奮闘した。準決勝の東農大北海道戦では、3回からマウンドに登ると4者連続三振を奪うなど最後までひとりで投げ切り決勝進出へ大きく貢献している。
同大会に出場しドラフト1位で指名されたのは森下だけだったが、ドラフト2位で指名された選手は多かった。橋本侑樹(大商大→中日)、佐藤都志也(東洋大→千葉ロッテ)、坂本裕哉(立命館大→横浜DeNA)、海野隆司(東海大→福岡ソフトバンク)である。昨年のドラフト会議では、2位で6人の大学生が指名されたがそのうち4名が大学選手権に出場していたのである。
なかでも橋本は2試合で11.1回を投げ自責点0と好投。初戦となった九産大戦では福森耀真(東北楽天5位)との投げ合いを制している。橋本と同じ大商大からは大西広樹(東京ヤクルト4位)、小野寺暖(阪神育成1位)の2人もプロ入りを果たしている。
その他では杉山晃基(東京ヤクルト3位/創価大)、津森宥紀(福岡ソフトバンク3位/東北福祉大)、望月大希(北海道日本ハム5位/創価大)、片岡奨人(北海道日本ハム7位/東日本国際大)、宮田輝星(北海道日本ハム育成1位/福岡大)が同大会に出場していた。
このように昨年は同大会に出場した選手のうち育成を含め14人が、秋のドラフト会議で指名を受けていた。残念ながら今年は中止となってしまったが、今年のドラフト指名を目指す大学4年生は諦めずにトレーニングを続けてほしい。
【2019年大学選手権に出場しドラフト指名された選手】
森下暢仁(明治大/広島東洋1位)
伊勢大夢(明治大/横浜DeNA3位)
橋本侑樹(大商大/中日2位)
大西広樹(大商大/東京ヤクルト4位)
小野寺暖(大商大/阪神育成1位)
佐藤都志也(東洋大/千葉ロッテ2位)
海野隆司(東海大/福岡ソフトバンク2位)
坂本裕哉(立命館大/横浜DeNA2位)
杉山晃基(創価大/東京ヤクルト3位)
望月大希(創価大/北海道日本ハム5位)
津森宥紀(東北福祉大/福岡ソフトバンク3位)
福森耀真(九産大/東北楽天5位)
片岡奨人(東日本国際大/北海道日本ハム7位)
宮田輝星(福岡大/北海道日本ハム育成1位)
(記事:勝田聡)
関連記事
◆森下選手のインタビューを読む⇒笠谷俊介に柳裕也、ドラ1候補・森下暢仁(明治大)のプロ入りへの意思を明確にした類まれな環境
◆伊勢選手のインタビューを読む⇒最速151キロサイド・伊勢大夢(明治大)が最終学年に覚醒した意識の変化
◆佐藤選手のインタビューを読む⇒「大学球界の名門・東洋大4番バッターが語る、バッティング理論」佐藤都志也(東洋大学)【前編】