SNSを活用して活動を伝える十和田。自粛期間は栄養、睡眠まで大事にして
トレーニング中の十和田ナイン(写真は十和田高校提供)
全国で活動が自粛となりコミュニケーションを取るのが難しい状況になっている。その困難を打開すべく、SNSやZoomを使ってコミュニケーション不足を解消しているチームが現れている。
秋田県にある十和田高校もそのうちの1つ。新年度に入り、2週間ほど練習が再開できていたが、20日の練習を最後に、21日から活動が再び自粛へ。5月6日の連休まで活動を自粛することが決定しており、予定では5月7日から再開となっている。
そこで十和田は自粛期間中に毎日ミーティングができるようにZoomの活用を計画しているが、そこで知識を伝えることを考えている。
「野球のルールやチームの考え。そして目標だけではなく、栄養や睡眠などジャンルを広げて話そうと思っております」
十和田では普段から栄養や睡眠の重要性を伝えている。それは神居恵悟監督が、野球の上達に2つの要素が直結すると考えているからだ。
「栄養であれば1日でどれくらいたんぱく質をとるか。どんな食品をとれば、どれくらい栄養素が取れるのか。また摂取のタイミングなども管理は難しいですが、知っていれば大人になれば活かせますので、正確に細かく詳細を伝えています」
睡眠に関しても成長ホルモンが分泌されやすいような睡眠の取り方の知識を伝えるなど、野球の上達に繋がる情報を選手たちに提供し続けている。こうして身体を大きくできるように自粛期間を過ごす十和田だが、チームとしてSNSを活用していることも注目のポイント。
部員の増加、そして十和田というチームがどんな学校なのか。それを知ってもらうべく神居監督が運用を始めたのがきっかけだ。
「当時は4人でしたがモチベーションは高くて、練習内容には自信ありました。それで『人数が少なくて可哀そう』と思われるのも良くないかと思いましたので、知ってもらいたかったんです。また、小中学生に正確にチームを知ってもらうことが、入学してからのミスマッチを防げると言うことで始めました」
インスタグラムやFacebookなども運用しているが、実際に部員数の増加にはつながり効果は出ている。ただ、応援の声をもらったり、有名な方にリツイートされたりと取り組みが評価されていることで思わぬ効果を感じている。
「努力や工夫でSNS上で繋がる可能性があるので、努力の大切さを理解できると思います」
SNSを活用しながら選手たちのレベルアップを続ける十和田。技術と知識を高めながら夏に向けて準備を続けていく。
(取材=田中 裕毅)
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