「夏へ照準を合わせながら戦う」昨秋3位・初芝立命館はチャレンジャー精神でもう一度上位進出狙う！

楠本雄亮監督

　昨秋、大阪桐蔭や履正社とともに近畿大会まで勝ち進んだ初芝立命館。専用グラウンドを持っていなくても上位に進出してきた初芝立命館。春の大会も上位進出を目指して各チームから注目される存在だったが、新型コロナウイルスの影響で2月29日から練習を自粛せざるを得ない状況。

　4月からの練習再開に向けて、現在は選手たちの自主性に任せている。時折連絡するために使っていたLINEで選手に向けてメッセージを送りながらモチベーション維持に努めている。しかし、例年通りの調整ができないことに、楠本雄亮監督は困惑していた。

　「ウチの場合はグラウンドがないので、3月の練習試合で戦術などを試しながら4月の春季大会に入るのが例年です。そこがほとんど練習試合ができずに8日に再会ができたとして11、12日に練習試合を組んでいますが、そこだけです」

　不安要素はそこだけではなく、体力の低下もある。さらに突然練習量を増やすことによる怪我の恐れもある。楠本監督はそこを一番懸念していた。
　「秋もそこまで力がなかったので挑戦者のつもりで戦うつもりでしたが、私学の強豪が集まってしまいました。近大泉州さんや東海大仰星さん、近大附さんに大阪偕星学園さん。さらに大阪商業大高さんなんかもいます。けどオーバーワークで怪我をしてしまうと夏に響く可能性もあるので、春は結果だけではなく夏に照準を合わせながらやれればと思います」

　ただ楽しみもある。投手陣にはエースの森だけではなく、中山と寄田の新3年生が台頭。170センチ前後の身長の右手オーバースローだが、変化球を駆使する技巧派投手として成長。さらに新3年生たちが急成長。楠本監督も「打球の力強さが変わった」と成長を肌で感じていた。

　また自粛期間中の選手たちの成長に期待をしていた。
　「課題を与えると選手たちはやってきてくれます。秋の時みたいに、1つ乗り越えてきてくれると信じるしかないですが、8日がドキドキです」

　初芝立命館は選手たちが全員無事に集合して、春そして夏に向けてどんな調整を進めていくのか。初芝立命館のこれからも注目したい。

（記事＝田中 裕毅）

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