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OP戦個人成績から見る“活躍の前兆” 2019年は村上宗隆(九州学院出身)、近本光司(社出身)などが結果を残す

2020.03.17

OP戦個人成績から見る“活躍の前兆” 2019年は村上宗隆(九州学院出身)、近本光司(社出身)などが結果を残す | 高校野球ドットコム
ヤクルトの村上宗隆(九州学院出身)

 3月15日に、プロ野球のオープン戦全日程が終了した。
 今年はコロナウイルス感染拡大の影響で、無観客試合という前代未聞のオープン戦となったが、それでもシーズンの盛り上がりを予感させる試合も多くあった。

 チームとしては、パリーグ3連覇を狙う西武ライオンズが12球団で1位の勝率を残し、また選手個人で見ていくと、阪神の大山悠輔つくば秀英出身)が打率.378で首位打者に輝く。また投手では、ロッテの種市篤暉八戸工大一)が防御率1.00でトップに輝くなど、大きな成長を見せる選手の姿もあった。

 オープン戦で結果を残した選手は、このまま開幕に向けて調子を維持していきたいところだが、過去のシーズンではオープン戦の成績がシーズンにどれだけ直結してきたのだろうか。

 2019年のオープン戦の個人成績から、読み解いていきたい。

打者(ランキングは規定打席到達者)

◆打率
楠本泰史(DeNA).388
塩見泰隆(ヤクルト).385
木浪聖也(阪神).373

◆本塁打
大田泰示(日本ハム)5本
村上宗隆(ヤクルト)4本
大山悠輔(阪神)4本
高橋周平(中日)3本
坂本勇人(巨人)3本
バルガス(ロッテ)3本

◆盗塁
塩見泰隆(ヤクルト)12
近本光司(阪神)6
源田壮亮(西武)4
木村文紀(西武)4
大島洋平(中日)4

投手(ランキングは規定投球回数到達者)

◆防御率
東明大貴(オリックス)0.96
床田寛樹(広島)1.59
岸孝之(楽天)2.12
今井達也(西武)2.12

◆奪三振
上沢直之(日本ハム)24
今永昇太(DeNA)22
大瀬良大地(広島)20
榊原翼(オリックス)20


OP戦個人成績から見る“活躍の前兆” 2019年は村上宗隆(九州学院出身)、近本光司(社出身)などが結果を残す | 高校野球ドットコム
阪神の近本光司(社出身)

 ランキングの上位者には、やはりシーズンでも結果を残した選手の名前が多くあった。
 昨季は36盗塁をマークし、史上2人目となるルーキーでの盗塁王を獲得した近本光司(社出身)は、オープン戦でも2位の6盗塁を記録。早くから足でアピールし、シーズンでもそのままの勢いで活躍を見せた。

 また同じ阪神の木浪聖也青森山田出身)はオープン戦で3位の打率を残し、シーズンでも新人ながら113試合に出場。打率.262を記録し、遊撃守備にはチーム最多の88試合で就くなど、好守で大きな存在感を見せた。

 そして、高卒2年目でチーム唯一の全試合出場を達成し、10代の最多記録を塗り替える36本塁打を放った村上宗隆九州学院出身)も、オープン戦から2位タイの4本塁打を放っていた。今季はここまで、打率.083、0本塁打と低調だが、シーズンでの復調に期待したい。

 その一方で、シーズンでは結果を残せなかった選手も見受けられた。
 打率は2位、盗塁はダントツで1位だった塩見泰隆武相出身)は、45試合に出場するも打率.182、4盗塁と不完全燃焼。二軍では3割を超える打率をマークするなど、潜在能力は高いだけに、悔しいシーズンとなった。

 また大砲として大きな期待を背負い、オープン戦でも3本塁打を放ったロッテのバルガスは、シーズンに入ると日本野球への適応に苦しみ、35試合で打率.179、1本塁打と低迷。5月に2軍へ降格し、昨年限りで退団となった。

 中には、オープン戦通りの結果を残せない選手もいるが、多くの選手はそのままシーズンでも力を発揮している印象だ。
 今年のオープン戦で結果を残した選手は、このままシーズンでも活躍を見せるか注目だ。

(文=栗崎 祐太朗

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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