OP戦初登板を果たした横浜DeNA・伊勢大夢(九州学院出身) 最速152キロの裏にある“アメリカ流マインドセット”
明治大時代の伊勢大夢(横浜DeNAベイスターズ・九州学院出身)
横浜DeNAベイスターズのドラフト3位・伊勢大夢が、11日の広島とのオープン戦で1軍戦初登板を果たした。1イニングを投げて1失点を喫するも、最速152キロをマークするなお、力のある投球を見せた。
6回に2番手としてマウンドに上がった伊勢は、先頭のピレラをストレートの四球で歩かせると、一死後には4番・鈴木誠也が野手の失策で出塁するなど、不運も重なり一死満塁となる。続く安部友裕には力勝負で二ゴロに打ち取り、併殺崩れで1点は失ったが、その後はしっかりと打ち取り、最少失点で切り抜けた。
1点は失ったが、力強い直球を見せて大きな可能性を感じさせた伊勢。実はドラフト直前に、大学4年になってから自身の考え方を変える大きな出会いがあったと語っていた。
伊勢は元々、自身のフォームが横回転であることにデメリットを感じていた。確かに横回転は、身体が少し開いたり上体が突っ込むだけで腕がついてこなくなり、ボールが抜けたりシュート回転してしまうなど、デメリットも多くある。
だが今春に投手コーチに就任した西嶋一記コーチの助言により、横回転であることも前向きに捉えることができるようになったと伊勢は語った。
「西島さんはアメリカのマイナーリーグも経験されていて、そこでの経験から『シュートするのは構わない、それを武器にすればいい』とアドバイスをいただきました。高校時代はシュート回転は格好良くないなと思っていましたが、それを聞いた時にこういう生き方もあるんだなと思って、そこから自信もって横回転と言えるようになりましたね」
考えた方を変えることで、無事にプロ入りを果たした伊勢。1月には自動車を運転中、衝突事故を起こしてけがをした影響で出遅れたが、13日からの札幌遠征にも帯同するなど、開幕1軍入りへアピールを続ける。
ハマのルーキー右腕の活躍に注目だ。
(文=栗崎 祐太朗)
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