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「女子プロ野球がリエントリー(再出場)制度を採用!将来、野球のルールになると考えるのはアリ?ナシ?

2020.02.15

「女子プロ野球がリエントリー(再出場)制度を採用!将来、野球のルールになると考えるのはアリ?ナシ? | 高校野球ドットコム

 日本女子プロ野球機構(女子プロ野球)では、今シーズンの主催公式試合で「リエントリー(再出場)制度」の導入を決定したと、14日に公式HPで発表しました。

 HPによると、概要は、
・一度ベンチに下がった選手でも再出場することができる。
※リエントリー(再出場)は何回でもできる事とする。
※但し、1イニング再出場できるのは1選手1回のみ。
となっています。

 女子プロ野球では、選手に出場機会を多く与え、活躍してもらいたいとの考えからリエントリー制度の決定に至ったとHPで説明しています。今シーズンは3チームで計43人。1チーム14~15人とベンチ入りできる人数が少なくなったことも関係しているようです。

 リエントリー制度は元々、ソフトボール独特のルールとしてなじみがあります。
 1979年のルール改正で、「リエントリー(再出場)」が採用され、スターティングプレーヤーはいったん試合から退いても、一度に限り再出場することが認められ、再出場する場合には、自己の元の打順を引き継いだプレーヤーと交代しなければならず、それに違反し、相手チームからアピールがあると、「再出場違反」となり、違反した選手と監督が退場になります。日本では1980年に採用されました。

 野球では中学生の硬式団体であるポニーリーグが採用していて、スタメンに9人は、一度選手交代でベンチに下がっても、再度試合に出場でき。打順は元のままで、守備は変わってもかまわないとなっています。ただ、投手だけは再度投手としては守備につけないとも記されています。

 しかしソフトボールと違い、野球でリエントリーは公認野球規則に記載されていません。アメリカが決める「Officail Basball Rules」で制定されない限りは、日本で採用とは考えられないでしょう。

 この、団体単位で独自で作ったルール。将来、高校野球で採用するのは「アリか?なしか?」皆さんの意見はいかがでしょうか。

 当然、大きな大会は公認野球規則に則ってやるのが原則なので、高校野球特別規則に盛り込まない限り、採用されることはないでしょう。

 ただ、ごく一部の稀な事例ながら、練習試合では指導者同士の合意で採用することがあると聞きます。部員数の少ないチーム、1年生など下級生に出場機会を多く与えたいチームなど。それを発展させるとすれば、一部都道府県で設けられている1年生大会や、高野連が主催ではない地域の交流大会(例えば私学大会や公立大会)などで採用というのは考えてもいいのかもしれません。

 また、現在の高校野球では設けられてないものの、サスペンデッドゲームが将来復活したと仮定します。その場合、出場中の選手が継続試合前にケガや体調不調で欠場せざる得なくなり、出場選手が9人を下回ってしまう時に限ってリエントリーをOKにするというのも一つの手ではないかと思います。

 今回の女子プロ野球の発表を、将来の野球のルールについて考える一つのきっかけにしてもいいかもしれません。野球のルールは年々少しずつ変化しています。一昔前に、今季からワンポイントリリーフ禁止が採用されると考えた方は、どれくらいいたでしょうか?

 そう考えると、未来の野球がどうなっているかはわかりません。もちろん、「そんなの野球じゃない」という声も聞こえてきそうですが・・・

(文=松倉 雄太

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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