鈴木誠也がシート打撃で一発!攻守で高いレベル見せる広島カープのキャンプに潜入!
鈴木誠也選手(広島東洋カープ)
セ・リーグ4連覇を阻まれた広島東洋カープ。再び頂点を目指すために、2020年の春季キャンプで宮崎県日南市を訪れ、日々練習を重ねている。スラッガー・鈴木誠也や選手会長・田中広輔ら主力組に加えて、ドラフト1位ルーキー・森下暢仁などの新戦力が練習を行っている。
第1クール最終日となった5日、早出の特守では、期待の2年目・小園海斗がノックを受け、初めて1軍スタートを切った2017年ドラフト1位・中村奨成などがスローイングの練習に打ち込むなどそれぞれが汗を流した。
残りのメンバーは朝10頃から全体アップを開始。後ろ向きやサイドステップなど、あらゆる方法で体をほぐし、アップを終える。すると次はキャッチボールへ。大瀬良大地ら投手陣は外野の芝の部分で時間をかけてやるのに対し、内野グランドでは野手陣がテンポよくキャッチボールをしていく。ふんわりとした山なりのボールを投げ込むのではなく、ライナー性で投げ込んで肩をほぐす。
最後に短い距離でのクイックスローで終了するが、プロの握り変えが速い。特にショートの田中選手は素早くボールを持ち返えていたのが印象的。それを可能にしているのが、捕球の位置。あまり窮屈になりすぎず、体から離し過ぎない場所で捕球することで、寄せるのを速くしている。それが握り変えの速さに繋がっているのだ。
その後は投内連携を重点的に行い、これからの実戦に向けて全体で確認。そこから4班に分かれてバッティング練習。変化球に設定されたマシンの2か所に手投げ1か所。さらにロングティーにネット裏ではティーバッティングが行われた。
正面から投げられるロングティー
ここで注目なのが、ロングティー。カープでは斜めから投げるのではなく、真正面から投げられるティーを打つものとなっている。これの意図について、打撃コーチの迎祐一郎氏は「普通は正面からボールが来ますので、肩のラインをしっかり投手に向けられるようにするために、こういった形を作っています」と説明する。
あくまでしっかりと実戦で使える練習を組むことが必要なのだと感じさせるが、お昼の時間には九里亜蓮投手がバッティングピッチャーを務める中で、特打を実施、鈴木や松山竜平選手がバットを振り込み、午後からはシートバッティング。各選手が実践形式を通じて首脳陣にアピールするなかで特に鈴木、小園、正随優弥がホームランを放ち、良いアピールに繋がった。
練習後、佐々岡真司監督は「初日から見て、自主トレをしっかりやってきたなという印象でした。第2クールから沖縄に行って対外試合も入ってくるので、1軍に残れるかなので、そういったところで内容も見ていきたい」と総括。7日からの第2クールから本格的なサバイバルレースの幕開けを感じさせた。
(記事=編集部)