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【出場校一覧】実力、試合内容を重要視。センバツ32校選出が無風と呼ばれた理由

2020.01.25

【出場校一覧】実力、試合内容を重要視。センバツ32校選出が無風と呼ばれた理由 | 高校野球ドットコム

 第92回選抜出場校発表された。1月24日、選抜出場校が発表された。まず明治神宮大会優勝の中京大中京は10年ぶり31回目の出場。高橋源一郎監督が就任してからは初めての選抜となる。明治神宮大会優勝準優勝の健大高崎は、3年ぶり4回目の出場となる。

 今回は32校の選考のポイントを振り返っていきたい。

【21世紀枠】・・3枠

帯広農(北海道)
磐城(福島)
平田(島根)
帯広農は一時、部員が0人なることもあるなど部員不足に悩む事態はあったが、それを乗り越えた。またNHKの朝の連続テレビ小説のモデル校として有名だ。磐城は平日2時間程度で練習しかできず、効率を求めてきた。さらに週1回の小学校の児童クラブにティーボール教室、勉強を教えるなど底辺拡大に向けた活動を先進的に行っている。

 平田はエース・古川雅也は中国大会で活躍した好右腕。去年に続き、中国地区の推薦校に選ばれ、選出に至った。

【北海道地区】・・1枠

白樺学園(北海道)
初出場の白樺学園が選出。全道大会で抜群の攻撃力を発揮したことが評価された。またエース・片山 楽生は全道大会では好不調の波が激しく、決勝戦では早期降板してしまったが、さらに安定感を高めることが期待される。

【東北地区】・・2枠

仙台育英(宮城)
鶴岡東(山形)
東北大会は優勝した仙台育英、準優勝の鶴岡東が順当に選出。仙台育英については選考委員会から残塁の多さ、走塁を改善できれば、上位も狙えるチームと評価されている。

【関東・東京地区】・・6枠

健大高崎(群馬)
山梨学院(山梨)
東海大相模(神奈川)
桐生第一(群馬)
国士舘(東京)
花咲徳栄(埼玉)
 注目の関東・東京6枠目は花咲徳栄が選出。ポイントは投手力だった。エース・高森陽生を中心に9試合で10失点。平均失点は1.11と、ボーダーラインに挙がったチームの中では断トツ。さらにチーム打率も4割近く、平均得点9.33と総合力の高さをしっかりと評価された。

 
 敗れた帝京も激戦ブロックを勝ち上がった過程、7本塁打の強打を評価されたものの、決勝戦の2安打完封負け。打線のつながりを欠いたことが痛かった。比較した結果、花咲徳栄が上回った。6枠目の選出だが、花咲徳栄は上位を狙える布陣だ。

【東海地区】・・3枠(神宮枠1つ)

中京大中京(愛知)
県立岐阜商(岐阜)
加藤学園(静岡)
 神宮枠は、加藤学園藤枝明誠と比較検討を行った結果、準決勝で県立岐阜商に接戦を演じた加藤学園が初選出となった。エース・肥沼 竣をコーナーに丁寧に突く投球が評価された。

【北信越地区】・・2枠

星稜(石川)
日本航空石川(石川)
ポイントとなったのは2枠目。日本航空石川は決勝戦で1対19で大敗。ここで日本航空石川、準決勝敗退の佐久長聖、北越だけではなく、準々決勝で日本航空石川に敗れた敦賀気比が候補に挙がった。試合内容、実力を検討し、最終的に日本航空石川敦賀気比に絞ったが、この直接対決を制した日本航空石川を落とす材料はないとして、選出に至った。日本航空石川の目下の課題は投手力である。選考委員会からも一段のレベルアップを求めたいと要望があった。補欠1位にベスト8の敦賀気比を入れているのは、しっかりと実力を評価している姿勢が見て取れた。

【近畿地区】‥6枠

天理(奈良)
大阪桐蔭(大阪)
履正社(大阪)
智辯学園(奈良)
明石商(兵庫)
智辯和歌山(和歌山)
 ポイントは6枠目で選ばれた智辯和歌山。得点力の高さが大きく評価されての選出となった。ただ課題に挙がったのは投手力。選考委員会からは潜在能力が高い投手は多いだけにしっかりと立て直すことを期待したいという声があった。

【中四国地区】・・5枠

倉敷商(岡山)
鳥取城北(鳥取)
明徳義塾(高知)
尽誠学園(香川)
広島新庄(広島)
ポイントとなった中国・四国5枠目は広島新庄。試合内容を含めて四国地区のチームを上回ったとして、選出に至った。

【九州地区】・・4枠

明豊(大分)
大分商(大分)
創成館(長崎)
鹿児島城西(鹿児島)
ベスト4まで残ったチームが順当に選出。選考委員会からは4チームとも打撃力、投手力、守備力の高さをバランスよく鍛えられていることを評価。総合力が高いチームばかりで、九州4チームの躍進に期待がかかる。

<まとめ>
今年は総合力、試合内容をしっかりと重視した選出。昨年、個人の能力をフォーカスして選んだ学校が選抜でミスも多く、逆転負けしたことが今回の選考に大きく影響したのではないだろうか。無風といわれるが、多くの試合を見て、実力あるチームをしっかりと見抜いて選出する。然るべき選出ではないだろうか。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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