ソフトバンクの次なる『育成枠から大出世候補』は尾形 崇斗!独自のメカニズムからの放たれる速球でドクターK襲名へ
学法石川時代の尾形 崇斗(ソフトバンク)
ウインターリーグで1人の投手が別格のパフォーマンスを見せている。それが福岡ソフトバンクの2年目の尾形 崇斗(学法石川出身)だ。学法石川時代は、140キロ中盤の速球と縦割れのカーブが絶品の本格派だった。
育成枠1位とはいえ、実力は本物の投手だった。プロ1年目からしっかりと実力を発揮し、二軍戦で4試合に登板し、6回を投げ、4奪三振、防御率0.00。2年目は1試合に終わったが、三軍で31試合を投げ、3勝1敗、防御率1.62、66.2回を投げ、104奪三振と驚異的な奪三振数が武器だ。
ウインターリーグでも快投を見せており、ここまで3試合、3.2回を投げ、防御率0.00、8奪三振の快投を見せている。
尾形のピッチングで独特なのは、投球フォームにある。左足を上げて、二塁方向へ送り込んでいきながら、重心を下げるとき、一瞬、膝を浮かしてから踏み出しに入る。この動きにより少しタイミングを遅らせることができており、さらに左足を踏み出してからテークバックでトップに入った時の胸の張りが素晴らしく、縦振りで指を離すことができており、140キロ中盤でも驚異的なボールの伸びで次々と三振を奪うことができている。
この原理は久保 裕也(東北楽天 沖学園出身)の2010年~2011年の2年間で、146試合に登板したときのメカニズムに近い。当時の久保も140キロ中盤~後半の速球で次々と三振を奪っていたが、久保を思い出した。
ただの勢いやパワーだけではなく、独自の技術で結果を残しているのだから、来季は期待が持てる。育成枠から大出世した千賀滉大(蒲郡出身)のように、3年目は飛躍できるか。チャンスは十分にある。
(記事=河嶋 宗一)
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