公立の星・増居翔太(慶應大)は覚醒途上!ブレない「コントロール重視」の姿勢
増居翔太(慶應大)
速球投手が多く揃う慶応大投手陣で1年生ながらベンチ入りしている増居翔太(彦根東出身)。神宮大会では2試合で無失点の好リリーフを見せている。
高校時代と比べても、一段とレベルアップしている。
2018年の選抜で、18.1回を投げ、23奪三振を奪い、一躍注目を浴びる要因となった伸びのある130キロ後半の速球はこの1年間の体づくりの成果もあり、145キロまでレベルアップ。このストレートを武器に次々と三振を奪った。
伸びのあるストレートにはある秘密があるのか?それを振ると、増居は「それはないです。回転数もよいときは2300ぐらいで、僕よりも良い投手はいます」と否定する。ただこだわっているのは投手の基本となるコントロールだ。
「伸びのあるストレートを投げよう、空振りを奪おうとはあまり思っていなくて、狙ったところに投げられる『コントロール』を大事にしています。神宮大会ではぎりぎりのところでコントロールできているからこそ空振りを奪うことができているんです」
自分のピッチングにぶれる様子はない。1年生ながら自分のピッチングスタイルを貫き、それを伸ばし続ける姿勢も長所だといえよう。
1ついえるのは、現在の増居は高校時代と比べれば、体つきも、球質も別人のような投手に成長していること。それに緻密なコントロールが加わり、大学レベルで活躍を見せているのだ。
果たして増居はその後の3年でどんな実績を積み重ねていくのか、楽しみだ。
(文=河嶋 宗一)