韓国代表に無敗だったのは2000年以降で初!鍵は甲子園未出場組?
11月17日、侍ジャパン日本代表はプレミア12の決勝で韓国代表を下し、優勝を飾った。初回に山口俊(巨人)が3点を失ったが、鈴木誠也(広島)の適時二塁打、山田哲人の3点本塁打で逆転。終盤に浅村栄斗(楽天)の適時打で突き放し同大会初優勝を飾った。
世界規模の大会では常に優勝候補に名前が挙げられる韓国代表に2連勝できたのは大きい。プロが参加するようになった2000年のシドニー五輪以降の世界大会(五輪、WBC、プレミア12)で、韓国代表に1敗もしなかったのは初めてのことでもある。2020年の東京五輪に向けて、いい形で前年の最終戦を終えた格好だ。
高校時代の鈴木誠也
さて、今大会では高校時代に甲子園の土を踏んでいない選手の活躍が目立った。MVPを受賞した鈴木は二松学舎大付属高校時代にエースで4番だったが、夢舞台には届いていない。代走の切り札として活躍した周東佑京(ソフトバンク)も東農大二高時代に甲子園の経験はない。
投手陣では今永昇太(北筑高校/DeNA)や高橋礼(専大松戸高校/ソフトバンク)、勝利の方程式に加わった甲斐野央(東洋大姫路高校/ソフトバンク)、山本由伸(都城高校/オリックス)も同様だ。
もちろん浅村栄斗(大阪桐蔭高校/楽天)のような選手もいるが、結果を残した選手達の多くは甲子園に出場していない。
一方で3位に終わった前回大会では、大谷翔平(花巻東高校/日本ハム)と中田翔(大阪桐蔭高校/日本ハム)がベストナインに選ばれ、中村晃(帝京高校/ソフトバンク)は規定打席に到達していないものの打率.611(18打数11安打)とおおあたり。
平田良介(大阪桐蔭高校/中日)や筒香嘉智(横浜高校/DeNA)も高打率をマーク。まさに高校時代に甲子園で活躍した選手達が、プレミア12の大舞台で結果を残していたのである。
もちろん日本代表の選考に甲子園の出場経験は考慮されていないだろう。この結果は完全なる偶然ではあるのだが、アジア最大のライバルである韓国代表に連勝した事実は変わらない。成績やプレーとは違った角度から結果を眺めてみるのも、野球の楽しみ方のひとつではないだろうか。
【日韓戦の成績】
※2000年以降
※五輪、WBC、プレミア12
<2000年/シドニー五輪>
負 (6-7)予選リーグ
負 (1-3)3位決定戦
<2006年/第1回WBC>
負 (2-3)1次リーグ
負 (1-2)2次リーグ
勝 (6-0)準決勝
<2008年/北京五輪>
負 (3-5)1次リーグ
負 (2-6)準決勝
<2009年/第2回WBC>
勝 (14-2)第1ラウンド
負 (0-1)第1ラウンド
負 (1-4)第2ラウンド
勝 (6-2)第2ラウンド
勝 (5-3)決勝
<2015年/第1回プレミア12>
勝 (5-0)1次ラウンド
負 (3-4)準決勝
<2019年/第2回プレミア12>
勝 (10-8)スーパーラウンド
勝 (5-3)決勝
(記事:勝田 聡)