2005年の明治神宮大会でレジェンド級の快投を見せた田中将大を回顧
駒大苫小牧時代の田中 将大
10月15日から始まる明治神宮大会。ここで、過去の明治神宮大会で活躍を見せてきたヒーロー・田中将大(ニューヨークヤンキース・駒大苫小牧出身)だ。
特に2005年の第36回明治神宮野球大会のパフォーマンスは伝説級。今の時代でいえば、2018年の明治神宮大会で、快投を見せた奥川恭伸(星稜)並みのピッチングだった。
まず1回戦の清峰戦では2失点、12奪三振、完投勝利。そして本塁打も放ち、投打で活躍。さらに準々決勝の高岡商戦では5回10奪三振、無失点の好リリーフ。
そして今でも語り草となっているのは準決勝の早稲田実業戦だ。4回途中から登板した田中は140キロ後半の速球、切れのあるスライダーを武器に5.2回を投げて13奪三振。田中の快投に打線も勢いに乗り逆転に成功。決勝進出を決めた。
この試合、田中と投げ合った斎藤佑樹(北海道日本ハム)は改めて、自分たちの力を再認識した試合だったと振り返る。「こんな投手からどうやって勝てばいいの?とチームメイトで話し合いました。その結果、1対0で勝てる投手になろう、チームになろうと決めました」
そして決勝の関西戦では11奪三振完封勝利。大会通じて、28.2回、46奪三振、1失点と抜群のピッチングを見せ、大会の主役となった。これほど傑出したピッチングを見せたのは、冒頭でも説明したように、奥川しかいない。永遠に語り継がれるべきピッチングだった。
(記事:河嶋 宗一)