この秋の九州は公立校が大健闘!約5割がベスト4入り!
八重山農林を引っ張る大浜主将
この秋の九州は公立校が大健闘!約5割がベスト4入り!
10月5日、6日は各県で準決勝、決勝が開催され、近畿大会、関東大会などの地方大会出場校が決まっているが、その中で特徴的なのは九州地区の公立校の躍進が目立つことだ。
しかも強豪校を破った学校もあり、ワクワクさせてくれる。
今回は大健闘を見せる公立校を紹介したい。
まず紹介したいのは八重山農林と大崎の2校だ。
おそらく来夏まで話題になるチームだろう。なんと部員12人で今年の秋季県大会準優勝。今大会、快進撃を続けた八重山農林は決勝戦で、夏優勝の沖縄尚学と対戦。八重山農林の戦いぶりは沖縄県の高校球児の心を動かし、なんと美里工、普天間、南部農林、北部農林、中部農林の5校が友情応援。試合は8回裏終わって、2対7と5点ビハインドの八重山農林だったが、一気に追い上げて5点差を追いつき、延長戦に持ち込んだ。10回裏に1点を取られサヨナラ負けをしたものの、最後まで諦めずに戦う姿はスタンドで見ていた高校野球ファンを感動させた。
八重山農林は石垣島に所在する学校で、沖縄本島に移動するのも航空機を使用。学校側の費用負担も大きい。そういう困難を乗り越えての快進撃に、八重山農林を応援する声は日増しに大きくなっている。
九州大会の戦いぶり次第では、今年の21世紀枠の九州地区の推薦校に選出される可能性が高いという声も多い。いずれにしても九州大会の八重山農林の戦いぶりも見逃せない。
■大崎
県立高ながら、準々決勝で強豪・長崎南山を破り、そして決勝戦では2018年のセンバツベスト8の名門・創成館に4対2で勝利して、県大会優勝を決めた。その大崎を率いるのは2009年にセンバツ優勝を果たした清峰の部長を務め、2013年夏、佐世保実業を甲子園出場に導いた清水央彦監督。2018年春から大崎の監督に就任。清水監督就任の話を聞いて、大崎へ入学を決めた選手たちが主力メンバーとして活躍を見せ、秋の王者となった。
また、各地区を見ると、ベスト4入りしている公立校が多い。
佐賀県は2016年夏に甲子園出場した唐津商が準優勝、さらに唐津工、白石の公立2校もベスト4入り。宮崎県は夏甲子園出場の富島が優勝、ベスト4には都城商、宮崎北の公立2校が4強入り。
大分県は伝統校・大分商が準優勝、福岡県は宗像、八幡南がベスト4入り。
鹿児島県は枕崎が準々決勝で樟南を破り、公立校唯一のベスト4入りを果たし、7日の準決勝では九州大会出場をかけて、鹿児島城西と対戦する。
また八重山農林が大健闘を見せた沖縄県も具志川、嘉手納の公立2校も4強入り。つまり九州の各県ベスト4入りした28校中、14校が公立校という、大健闘を見せた秋となった。
すでに九州大会出場を決めている公立校は12校中、4校。関東大会出場を決めている公立校がわずか1校しかない関東地区と比較すれば、その差は歴然としている。
果たして2020年の九州地区は公立校が躍進を見せるのか、注目したい。