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今年はドラフト候補の辻居新平に注目 東京大出身のプロ野球選手は?

2019.09.17

今年はドラフト候補の辻居新平に注目 東京大出身のプロ野球選手は? | 高校野球ドットコム
東京大学のドラフト候補・辻居新平

 東京六大学野球の秋季リーグ戦も14日から開幕し、大学野球も再び大きな盛り上がりを見せ始めた。春季リーグ戦を勝ち抜き、全日本大学野球選手権をも制した明治大学が今回も強さを見せつけるのか、はたまたその他の大学が意地を見せるのか。秋季リーグ戦からも目が離せない。

 今回はそんな東京六大学野球の中で唯一の国立であり、国内最難関の大学である東京大学にフォーカスしていく。
 野球推薦などはないため、一般受験によって入学を果たした選手のみでチームは構成されている東京大学。東京六大学野球の中では唯一優勝経験こそないが、過去には6名のプロ野球選手を輩出しており、まさに「文武両道」を地で行くようなチームだ。

 そんな中で、プロ入りを果たした6名の選手を改めて振り返っていきたい。

【名前/入団チーム/出身校/入団年】
新治伸治 大洋ホエールズ 都立小石川   1965年入団(ドラフト制度前)
井手峻  中日ドラゴンズ 都立新宿    1966年ドラフト3位
小林至  千葉ロッテマリーンズ 多摩   1992年ドラフト8位
遠藤良平 日本ハムファイターズ 筑波大附 1999年ドラフト7位
松家卓弘 横浜ベイスターズ 高松     2005年ドラフト9位
宮台康平 日本ハムファイターズ 湘南   2017年ドラフト7位

 東京大出身初のプロ野球選手である新治伸治は、ドラフト制度前の1965年に大洋ホエールズに入団した。主にリリーフとして登板し、プロ入り通算9勝6敗、防御率3.29の成績を残した。

 また東京大出身者では2人目のプロ野球となった井手峻は、初のドラフト指名選手となった。投手として入団するもなかなか芽が出なかった井出は、1970年に外野手に転向する。すると、守備固めや代走として徐々に出場機会を掴むようになり、1973年5月5日の巨人戦では、5対5の延長10回表に当時の巨人のエース・高橋一三から決勝ホームランを放った。
 そしてこのホームランが、日本プロ野球で東京大出身者が放った唯一のホームランでもある。

 最も最近では、宮台康平が150キロ左腕としてドラフト7位で日本ハムファイターズに指名されたことが記憶に新しい。今シーズンは4月に2軍戦初勝利を挙げると、その後は計14試合に登板してここまで3勝を挙げるなど着実に実績を積んでいる。
 ここから存在感を見せていきたいところだ。

 そして今年、東京大学から新にプロ野球選手が誕生する可能性がある。現在、ドラフト候補に名前が挙がっているのが辻居新平だ。
 右投げ右打ちの外野手である辻居は、2年秋にレギュラーに定着するとリーグ戦では打率3割を記録して鮮烈なデビューを飾る。3年の春のリーグでは、明治大学のプロ注目のエースの森下暢仁投手から先頭本塁打を放つなどヒットを量産してドラフト候補として名前が上がるまでに成長した。

 プロ入りが実現すれば東京大学出身のプロ野球選手はこれで7名となり、野手では初の快挙となる。辻居の秋の活躍、そして今後の動向にも目が離せない。

(記事=栗崎 祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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