智辯魂を胸に刻み、世界の強打者をねじ伏せる!池田陽佑(智辯和歌山)
春から夏までの成長度では、今大会の代表9投手の中でも最も成長を見せた投手ではないだろうか。センバツの最速は141キロだったのが、夏の選手権・2回戦の明徳義塾戦で最速150キロを計測し、約9キロのスピードアップに成功したのだ。スピードアップの背景には軸足の使い方、左腕の使い方、リリースのポイントなど投球フォームの全面を見直したこと。さらにシーズンに入ってもトレーナーと相談しながら、筋力量を落とさずトレーニングしてきたことが爆発的な球速アップにつながった。
今ではコントロール重視でも常時140キロ中盤のストレートを内外角に投げ分けられるまでに成長。さらに手元で微妙に動く独特の球質も大きな武器だ。変化球はスライダー、フォーク、カットボールの3球種を投げ分け、手元で鋭く落ちて空振りを奪え、この夏の甲子園では3試合、20.1回を投げ、自責点2、防御率0.89と抜群の安定感を発揮した。
合流前、智辯和歌山の中谷仁監督、主将・黒川史陽から激励を受けた。
「中谷さんからは『永田さんの力を借りなさい』といわれて。史陽からは『智辯を背負っていけ』といわれました」
世界一のためには「どんなポジションでも投げたいです」と意気込む池田。智辯魂を忘れず、世界の強打者をねじ伏せていく。
(記事=河嶋 宗一)
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