試合レポート

国府vs半田東

2019.07.21

国府が8回コールド勝ち、相手打線は安打一本のみで0封勝ち

 いよいよこの日で、愛知大会ベスト16校が決まる。参加校の多い愛知県は6月末の土日から大会が始まってほぼ、週末ごとに試合をしてきて4週目。この日で、既に残っているのは県加盟校の内の10パーセント弱ということになる。しかも、春のセンバツで全国制覇を果たした東邦も、昨夏の代表校の愛工大名電も、春季県大会の優勝校中部大一、準優勝の愛知黎明も姿を消しているという混戦模様だ。

 そんな中で、地域の公立校として頑張っている両校がベスト16を競う戦いということになった。

 豊川市にある国府は、かつて中日入りした青山久人投手や東海大を経て大洋で活躍した市川和正捕手などで甲子園出場(第57回大会)したという実績もある。

 国府は背番号3の左腕大城君が先発。半田東は1番を背負う松井君。必ずしもスピードがあるというものではないが、お互いに自分の持ち味を出しながら丁寧に投げていた。

 先制したのは国府で2回、二死走者なしから6番日比君以下、寺部君、大城君、鳥山君と下位の4連打で2点が入った。この回だけ、松井君がちょっと投げ急いだところもあったかもしれない。

 国府は5回にも二死一二塁から4番彦坂君が中越三塁打して2者を帰す。さらに失策もあって、この回3点が入って国府の試合の流れとなった。

 そして国府の大城君は四球こそ、4つ与えていたのだが、7回まで半田東打線を無安打に抑えていた。8回、半田東もやっと8番新家君が三塁線を破る二塁打で初安打となる。しかし、その後も大城君がしっかり投げて、無失点に抑え、その裏に一死満塁から1番に戻って法月君、鈴木千博君の連打で2点を追加してコールドゲームが成立した。

 大城崇希監督は、「立ち上がりは、ちょっと相手投手を打てなかったけれども、2回二死から得点してくれてよかった」そして、息子でもある大城投手に関しては、「5回終わったところで、安打は打たれてないなとは思ったんですけれども、継投はいつも意識していました」と言いつつも、1安打のみに抑えた好投には、合格点を与えていた。

 国府は次は、優勝候補の一つに挙げられている中京大中京。「何とか、意地を見せて食い下がりたい」と、思いを語っていた。

(文=手束 仁

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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