ヤクルト期待の大砲候補「右の濱田太貴」
7月23日のロッテ戦で左太もも裏を痛め登録を抹消されていた今宮健太(ソフトバンク)が、戦列に復帰した。なんと今宮は、復帰第1打席で4年連続となる2桁本塁打をマーク。その後の松田宣浩、デスパイネの3者連続本塁打の呼び水となった。
そんな今宮は大分県の明豊高校出身だ。同校は別府大付属高校と明星高校が合併し、1999年4月に開校した比較的新しい学校である。今宮は明豊高となってから初めてのプロ野球選手でもあった。その後、なかなか支配下でプロ入りを果たすは現れなかったが、昨年のドラフトで初めて「後輩」ができた。
ヤクルトに4位指名された濱田太貴である。
高卒1年目からファームで好成績
高知時代の濱田太貴
濱田は高卒ということもあり、ここまで一軍への昇格はなくファームで汗を流している。ファームでは64試合の出場で打率.285(172打数49安打)、6本塁打、27打点と高卒1年目としては上々の数字を残している。
濱田は規定打席に到達しておらず、現時点で打撃ランキングには入らない。しかし、2年目の安田尚憲や大卒でドラフト2位のルーキー伊藤裕季也の数字を上回っているのは心強い。
一方で外野を守っているが粗さがあり、現時点において一軍レベルにあるとはいいがたい。打撃を磨くのはもちろんだが、守備面でもスキルアップを果たさなければ一軍昇格はむずかしいだろう。
とはいえ、これだけの打撃成績を残しているのは魅力的。ヤクルトは高卒2年目の村上宗隆、ルーキーの中山翔太といった長距離砲候補が、守備面の不安がありながらも一軍に昇格していった。濱田も結果を残すことで、道は拓けるだろう。
ヤクルトは高卒の打者をタイプ問わず、主力へと成長させた実績がある。山田哲人、川端慎吾、畠山和洋、中村悠平と2015年の優勝メンバーは生え抜き高卒組が主軸を務めていた。その後も村上が育ちつつあり、濱田も同様の期待がかかっている。
左の村上、右の濱田と高卒の大砲コンビが一軍で結果を残す日を楽しみに待ちたい。
※数字は2019年7月28日終了時点
(記事・勝田 聡)
関連記事はこちらから
◆濱田 太貴(明豊) 「相手投手に投げる球がない打者と思わせたい」
◆濱田 太貴(明豊)ミレニアム年代の主砲が語る「理詰めの長打論」