イチロー、工藤公康、山崎武司…次代の長寿選手の輩出に期待したい愛工大名電高
3月20日・21日に東京ドームで行われたMLB開幕シリーズ、オークランド・アスレチックス対シアトル・マリナーズ。この2試合をもってイチロー(マリナーズ)が現役を引退した。深夜の記者会見は1時間以上にも及び、各方面からも多くのコメントが届いた。改めてその偉大さを感じさせてくれた。
イチローは1991年ドラフト4位で愛工大名電高校からオリックスへと入団し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせた。さて、その愛工大名電高校にはどのようなOBが在籍していたのだろうか。
工藤公康や山崎武司だけじゃない
現役を引退したイチロー
ドラフト制以降で見ると、現在ソフトバンクの指揮を執っている工藤公康監督が有名だ。高校時代には1981年の高校野球選手権大会でノーヒットノーランを達成。西武に入団してからダイエー、巨人、横浜、そして西武と複数の球団を渡り歩き2010年に現役を引退した。なんと現役生活は29年。通算224勝のレジェンドである。
中日や楽天などでプレーした山崎武司も同校出身。1986年ドラフト2位で中日に入団し、2013年に現役を引退。27年間で通算403本塁打はNPBで歴代18位となり、工藤と同じように長きに渡り現役生活を続けた存在だ。
イチローとこのふたりは非常に有名だが、その他にも活躍した選手は多くいる。たとえば鴻野淳基がそうだ。1979年ドラフト1位で西武に入団。巨人や横浜、韓国チームなどに移籍しながら14年間に渡ってプレー。規定打席に到達したことはないが、いぶし銀的な活躍をした渋みのある選手だった。
工藤の一学年下には大洋(現・DeNA)などでプレーした高橋雅裕もいる。高橋は守備に長けており、派手さはなくとも守備で重宝された選手である。
このように愛工大名電高はイチロー、山崎、工藤とタイプはそれぞれ違うが、20年以上も現役を続けたレジェンドの輩出が続いた。また鴻野や高橋といった脇を固める存在も10年以上の現役を続けるなど長寿選手は多い。
NPBの現役選手を見渡すと、昨シーズンの新人王でもある東克樹(DeNA)や谷口雄也(日本ハム)、堂上直倫(中日)、十亀剣(西武)、育成契約ではあるが濱田達郎(中日)が在籍中。偉大なる先輩と同じく、長く現役を続けて球史に名を残す選手が現れることに期待したい。
(記事=勝田聡)