試合レポート

東浦vs内海

2019.03.25

東浦が、冬のメンタル強化の成果を示し攻守に好感触

東浦vs内海 | 高校野球ドットコム
東浦・伊加田光君

 昨秋は県大会と並行するように行われていた全尾張大会では準優勝。県大会でも、3回戦へ進出してベスト16に残った。チームとしてはこうした結果が、確実に自信になっているようだ。中嶋勇喜監督が、「生徒たちが、本気で強豪私学に勝ちたいという気持ちが出てきたということは実感として感じています。その気持ちをより強く育てていくために、この冬は個々のモチベーションを上げていくことに重点を置いていた」と言うように、ワンランク質の高い練習を積んできた東浦。その成果は確実に出ているのではないだろうかと思わせる、東浦にとってはいい形の試合だった。

 東浦は「この冬で、一番成長した選手」と、中嶋監督も評価している伊加田君が先発したが、先頭の松本君にいきなり右へ運ばれて三塁打。ピンチを迎えたが、冷静な投球でそこから3人をしっかりと押さえた。以降は、4イニングを松本君の安打のみに抑えて投げていきながらしっかりと自分のペースを確保していった投球内容だった。

 そして、初回は連続四球後、3番深谷君の右前タイムリーで先制。

 2回にも中根君、平林君のそれぞれのタイムリーで加点。3回には二死二三塁から2番戸嶋君が左中間三塁打するなどして3点を加える。さらに4回は5番平林君の右前タイムリー打と代打嶽本君の左中間三塁打などで5点を奪う。こうして、ことごとくチャンスをものにしていく形は、「チームとしてもきっちりと仕上げてきたなぁ」という印象を強く与えた。そして、昨秋の実績も、選手たちにも確実に自信となってきているような感じだった。

 全部員で10人という厳しい布陣で戦った内海

 前任の刈谷から異動して4年目の山下博史監督は、「毎年定員割れを起こしているような学校なので、そうした中で、野球部を維持していくのは正直厳しいところもある」と言う。

 それでも、ほぼ甲子園サイズのグラウンドが校舎に隣接してあり、練習環境としては悪いものではないはずだ。4月に入ってくる新入生にも期待しながら、知多半島の内海に高い師崎の出身でもある山下監督としては、大会には単独チームで出場し続けていかれる状況を維持していきたいというのは切なる思いでもある。

 

(文・写真=手束 仁

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.13

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.05.14

【春季東京都大会総括】日大三、二松学舎大附など強豪校がノーシードの波乱! 新基準バットでも9本塁打の帝京が驚異の打力で王者に

2024.05.13

【北海道】帯広大谷、遠軽、函館大柏稜が全道大会出場へ<春季全道大会支部予選>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.09

プロスカウトは190センチ超の大型投手、遊撃手、150キロ超右腕に熱視線!この春、浮上した逸材は?【ドラフト候補リスト・春季大会最新版】

2024.05.09

【熊本】九州学院は城北と文徳の勝者と対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?