山口航輝は藤原恭大、吉田輝星を追い抜けるか?
2月1日が過ぎ春季キャンプが始まった。すなわち開幕まで2ヶ月を切ったことになる。開幕一軍に向けて若手や新人選手は初日からアピールを行っている。そんななか、メディアの注目は根尾昂(中日)や藤原恭大(ロッテ)そして吉田輝星(日本ハム)といった昨夏の全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)を沸かせた高卒ルーキーたちだ。
明桜高校OBでは砂田毅樹が健在
明桜高校時代の山口航輝
そんななか、秋田県の金足農業高校出身の吉田は昨夏の甲子園で「カナノウ旋風」を巻き起こしたこともあり、多くの注目を集めている。同校OBの現役のプロ野球選手は石山泰稚(ヤクルト)とふたりだけだが、存在感は群を抜いている。
しかしドラフト制以降で、秋田県の高校でもっとも多くのプロ野球選手を輩出しているのは金足農業高校(5人)ではない。明桜高校(旧:秋田経法大付属高校)だ。昨年のドラフトまでに10人(育成含む)をプロの世界に送り込んでいる。
ソフトバンクの攝津正氏が昨シーズン限りで引退となってしまったが、現役では砂田毅樹(DeNA)が健在。DeNAの中継ぎとして、ここ数年はフル回転している。今年も中継ぎの一角として山崎康晃やスペンサー・パットンにつなぐ、7回の男として起用されることが濃厚だ。
そして今年、同校からプロの世界に飛び込んだのが山口航輝(ロッテ)である。
明桜高校時代の山口はまさにエースで4番の活躍を見せていた。在学中に故障もあり、最終的には外野手一本になってしまったが、その能力はプロのスカウトからも大きな注目を浴びていた。昨年のドラフトではロッテから4位指名を受け、プロ入りを果たしている。
2月1日に行なわれた紅白戦では初打席で二塁打を記録。ドラフト1位の藤原よりも先に安打を放ったのである。その後に行なわれた振り分けでは二軍となってしまったが、強打の外野手としての期待は大きい。
チームでは藤原、秋田出身者では吉田といった同級生に現時点の注目度では負けている。しかし、野球で結果を残せばその評価は変わるはず。彼らよりも先にブレイクすることを期待したい。
(記事=勝田聡)