東都大学野球のタイトル受賞から見る中学野球出身チーム!
2018年秋季リーグ戦で最高殊勲選手を獲得した伊藤裕季也(左)とベストナインを獲得した小郷裕哉(右)
大学野球界の中で、知名度で言えば東京六大学野球にも劣らない東都大学野球。「戦国東都」という言葉があるように、全国各地から実力者が集結して毎年ハイレベルな戦いを見せている。
今回は、そんな東都大学野球の2018年秋のリーグ戦のタイトル受賞者に着目し、選手の中学野球からのルーツを探っていく。まずはタイトル一覧からご覧いただこう。
◆表彰選手
最高殊勲選手:伊藤裕季也(立正大) 日大三 / 四日市ボーイズ
最優秀投手:辻本宙夢(駒澤大) 静岡 / 磐田東中
最優秀防御率:中村稔弥(亜細亜大) 清峰 / 長崎海星リトルシニア
首位打者:横井佑弥(國學院大) 大阪桐蔭 / 大阪八尾ボーイズ
敢闘賞:辻本宙夢(駒澤大学)静岡 / 磐田東中
◆ベストナイン
投手:中村稔弥(亜細亜大) 清峰 / 長崎海星リトルシニア
捕手:木下朗(立正大) 戸塚 / 藤の木中学校
一塁手:岡田耕太(駒澤大) 敦賀気比 / 香芝ボーイズ
二塁手:伊藤裕季也(立正大) 日大三 / 四日市ボーイズ
三塁手:内山京祐(中央大) 習志野 / 佐倉リトルシニア
遊撃手:牧秀悟(中央大) 松本第一 / 長野若穂リトルシニア
外野手:小郷裕哉(立正大) 関西 / ファイターズ岡山
五十幡亮汰(中央大) 佐野日大 / 東京神宮リトルシニア
工藤陽平(國學院大) 前橋育英 / 富岡ボーイズ
まず、昨秋に最も輝いた選手と言えば伊藤裕季也だろう。最高殊勲選手を獲得し、明治神宮大会の決勝でも会心の逆転ホームランを放った。伊藤は日大三の出身だが、中学時代までを三重で過ごして、三重県の強豪・四日市ボーイズに所属していた。
また、中学時代に「サニブラウンに勝った男」として注目された、五十幡亮汰もベストナインを獲得する活躍を見せた。東京神宮シニアのトップバッターとして活躍し、ジャイアンツカップではチームを全国3位に導いた五十幡も、大学で順調に成長を続け、来年の2020年のドラフトに向けて存在感を見せている。
中学野球の名門・佐倉シニアに所属していた内山京祐も、2年生ながら三塁手としてベストナインを獲得した。佐倉シニアでは、千葉ロッテマリーンズに入団した島孝明と同期であり、高いレベルの中で経験を積んできた。
選手のルーツを見ていくことで、意外なつながりも見えてきたのではないだろうか。中学野球の視点から大学野球を見ると、一味違った視点で試合を見ることが出来る。2019年の春のリーグ戦は、どんな選手がランクインするのか、今からとても楽しみだ。
文:栗崎 祐太朗