朝食を抜くとこんなことが起こる!
筋肉の材料となるタンパク質は三食こまめにとることが必要。朝食も必ずとるようにしよう。
「朝食を食べることはアスリートの基本!」とわかっていても、朝どうしても眠くて食事よりも睡眠を優先してしまう…。そんな経験、誰でも一度はあるのではないでしょうか。ある研究によればアスリートの10人に1人は欠食する習慣があるとも言われています。その理由として挙げられるのは前日の夜更かしや、遅い夕食時間、トレーニングによる疲労蓄積など。
まずはこの原因となるところを改善することから始めましょう。夜遅くまで起きているのであればスケジュールを見直してみたり、トレーニングでの疲労がたまっているようであれば、トレーニング量を見直してみたりといったことです。朝食を抜いてしまうと、体の中ではさまざまな変化が見られるようになります。
●一日の活動に必要なエネルギー量が不足する
寝ている間も体は生命を維持するためにエネルギーを必要としています。起きたばかりの体はエネルギーや水分が不足している状態なのですが、朝食をとらないまま昼食時まで過ごしてしまうと、一日の活動に必要なエネルギー量が不足して体が重いと感じるだけではなく、脳へのエネルギーも不足することからボーッと過ごしてしまったり、集中力に欠けてしまうといったことが見られます。
●体づくりに必要なタンパク質が十分にとれない
食事からとる栄養素の中にはこまめに摂取しないと吸収できないものがあります。特にタンパク質は一度に摂取できる量に上限があるといわれており、朝にとれなかった分を昼や夜で補おうと思っても十分に摂取できないといったことが起こります。日々体を動かしているアスリートにとってタンパク質の不足は筋線維の修復が遅れ、疲労の蓄積につながるため、パフォーマンスにも大きな影響をもたらします。練習を活かすためにもその前にしっかり朝食をとっているかを確認しましょう。
この他にも練習中に体調を崩した選手に話を聞いてみると「あまり寝ていなかった」「朝食を食べずにきてしまった」といったケースが頻繁に見られます。朝食はコンディションを整えるために必要不可欠なものであることを理解し、普段から優先順位を高くするよう心がけましょう。
文:西村 典子
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