高校サッカーの選手宣誓は、野球の選手宣誓でも役立つ!
12月30日に開幕した高校サッカー。開会式での瀬戸内高校・佐々木達也首相の選手宣誓は、4分26秒の対策でした。
その全文を紹介します。
宣誓
私たちは今、平成最後の第97回全国高校サッカー選手権大会に出場できることに、大きな喜びを感じています。
そして、これまで多くの偉大な先輩方が繋いできてくださった高校サッカーの歴史が、全国4058校を代表する48校の私たちによって、その締めくくりができることを大変誇りに思います。
この平成という時代が幕を閉じようとしている年に、記録的な猛暑や地震、西日本豪雨災害を私たちは経験しました。
被災された多くの方々は今もなお、不安な日々を過ごされています。答えの出ない毎日を、悲しみを抱えながら生きていくことは苦しくて辛いものです。何気なく過ごしている日々がいかに尊いものであるかをあらためて考えるきっかけにもなりました。
監督、コーチ、ともに戦ってきた仲間、私たちを応援してくださる全ての方々、そして何よりどんな時も背中を押してくれたベストサポーターである家族の支えがあって、今、この舞台に立てていることを忘れず、最後まで全力で戦い抜くこと。これが今、私たちにできることです。
ここに来るまでの道のりは、決して平坦ではありませんでした。いくら練習しても勝てず、辛くて何度もくじけそうになりました。何度もあきらめそうになりました。それでも、気が付けばボールを蹴っている自分がいました。仲間がいました。そうして数々の試練をサッカーを愛する仲間とともに乗り越え、憧れの、このピッチに立つことができました。
しかし、これが終わりではありません。2020年東京オリンピックや、2022年カタールワールドカップに夢を馳せながら、新たな時代の幕開けとなる歴史の1ページを作るべく、ここから1歩を踏み出します。
全ての世の、全ての人の平和が達成されるように、という平和を尊いものという意味がこめられた、この『平成』という時代に私たちは生まれ、育ちました。日々が平和であることを願い、今こうしてこの舞台に立てる。決して当たり前ではない、この素晴らしい奇跡に、そして大好きなサッカーができることに感謝し、全ての人に、『笑顔』『感動』『勇気』『希望』を与えることができるよう、全身全霊、正々堂々とプレーすることを、ここに誓います。
平成30年12月30日
広島県代表 広島県瀬戸内高等学校サッカー部主将 佐々木達也
平成最後の大会。「平成」にこめられた意味も紹介する素晴らしい選手宣誓で、しかも1回も噛まなかったのは凄いの一言です。平成最後の大会は今春の選抜高校野球も同様です。選手宣誓を担当するかもしれない出場濃厚の主将は、サッカー、ラグビーの選手宣誓文を頭の片隅に入れてみてはいかがでしょうか。
高校サッカーは今日(2日)、2回戦16試合が首都圏8会場で行われます。今日勝ったチームは3回戦が連戦になります。
カードを見ると、近畿勢は6校中5校が敗退。東海勢も4校中3校、首都圏も東京、埼玉。神奈川の代表校が姿を消しました。群雄割拠の予感がする大会。2回戦16試合に注目です。
文:松倉 雄太