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【滋賀展望】レベルアップ著しい注目の滋賀大会!激戦を勝ち抜くのは?

2018.07.06

 6月26日に滋賀大会の組み合わせ抽選会が行われ、53校50チームの出場が決まった。今年のセンバツには3校が出場し、注目が集まる滋賀大会を展望していきたい 

春優勝の比叡山と春ベスト4の綾羽

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春の県大会優勝時の比叡山の選手たち

 シード校は春季大会で4強入りした比叡山近江近江兄弟社綾羽の4校。Aゾーンに入った春優勝の比叡山はエースで4番の勝皓辰(3年)が投打の中心。投手陣は勝以外にも青山武樹(3年)、中村隆一(2年)、中澤嶺(2年)と頭数が揃っている。打線も吉田和将(3年)や下村直也(3年)など打力のある打者が多い。比叡山と初戦で対戦する河瀬は昨年からの主力が多く残っている。春季大会では3回戦で両校が対戦したが、中盤まで互角の戦いを繰り広げており、今回も好ゲームが期待できそうだ。

 ノーシードで脅威となりそうなのが滋賀学園光本将吾(3年)や狩野祐人(3年)らを擁する打線は県内随一。エースの宮城滝太(3年)が本来の投球を見せれば甲子園出場が見えてくる。昨夏4強の水口はバランスの取れた好チーム。昨年以上の好成績を目指す。

 Bゾーンではシード校の綾羽光泉が初戦でぶつかる好カードが実現。綾羽はエースの吉川純平(3年)を筆頭に豊富な投手陣を揃えている。二遊間の山本大樹(3年)と野間海斗(3年)を中心に守りが固く、大崩れしないチームだ。光泉は秋、春と初戦敗退が続いているが、夏に本領発揮となるか。

 21世紀枠でセンバツに出場した膳所は春季大会で登板のなかった手塚皓己(3年)の出来がカギを握る。甲子園を賑わせたデータ分析による大胆な守備位置にも注目したい。創部3年目の立命館守山は経験を武器に上位進出を目指す。

[page_break:センバツ16強の近江と彦根東]

センバツ16強の近江と彦根東

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林優樹(近江)

 センバツ16強の近江林優樹(2年)、金城登耶(3年)の左腕コンビを中心に投手力が高い。投手陣をリードする有馬諒(2年)は冷静なリードと強肩が光る。打線は県内一のスラッガーである北村恵吾(3年)と攻守でハイレベルなプレーを見せる家田陸翔(3年)が中心となる。センバツでは怪我の影響で本調子ではなかった木村龍之介(3年)が復調して1番に収まれば心強い存在となるだろう。

 近江と同じCゾーンには春季大会で近江を苦しめた八幡商堅田が入った。八幡商は昨年からの主力である技巧派左腕の磯貝聡克(3年)、巧打の1番打者・竹中夢翔(3年)、勝負強い4番の松田寿輝斗(3年)がチームの中心。堅田は部員19人と少人数だが、強気の投球が光る坂井由羽(3年)やパンチ力のある山口大貴(3年)ら個々の能力は高い。

 3季連続出場を目指す彦根東はノーシードで夏の戦いに挑む。センバツで好投を見せた増居翔太(3年)は健在。朝日晴人(3年)や高内希(3年)ら打線が奮起すれば夏連覇も見えてくる。

 彦根東の入ったDゾーンは最激戦区になりそうだ。シード校の近江兄弟社は1番の平井隼人(3年)を筆頭に走れる選手が揃っている。昨年からの経験者も多く、久しぶりの甲子園出場に期待がかかる。北大津伊吹水口東草津東は1回戦で屈指の好カード。北大津は4番の宮下大樹(3年)など力強さのある選手が多い。伊吹は長身右腕の八木健稀(3年)に注目だ。草津東はサイドスローの橋本大樹(3年)が安定した投球を見せる。水口東は昨夏4強の経験が活きるだろうか。このゾーンは秋8強の伊香を含めて力のある公立校が多く、厳しいゾーンとなりそうだ。

 近江彦根東比叡山が優勝候補に挙げられるが、滋賀県のレベルは年々上がっており、有力校でも楽な戦いは少なくなるだろう。混戦を勝ち抜いて頂点を掴むのはどの高校になるだろうか。

文=馬場遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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