センバツでブレイクへ! 健大高崎の左腕・佐藤 龍月、課題を乗り越えれば、宮城大弥・前田悠伍級の活躍も!<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>
佐藤 龍月(健大高崎)
今年のセンバツで大きく評価を高めそうなのが健大高崎の1年生左腕・佐藤 龍月投手ではないか。中学時代にU-15代表入り。超強豪校から誘いがある中、健大高崎を選び、1年春から活躍している。
左スリークォーターから常時140キロ・最速144キロの速球は球速表示以上に勢いがある。このセンバツでブレイクを狙う佐藤の投球を振り返っていきたい。
佐藤の投球スタイル、フォームについて、宮城 大弥投手(興南-オリックス)に似ている声がある。宮城は171センチ80キロとやや小柄で、佐藤も173センチ70キロと身長はほぼ同等で、一塁側のプレートからインステップ気味に踏み込むところも似ている。
昨秋は、先発、リリーフのどちらでも登板したが、リリーフで登場した秋季関東大会・鹿島学園戦では凄みがあった。常時140キロ前半の速球を投げ込み、鹿島学園の打者が直球とわかっていても空振りを繰り返していた。
高校1年として、球威は文句なし。気になるのは秋の公式戦33回を投げて、被安打26とやや多いこと。関東大会・中央学院戦では3失点完投勝利を挙げる一方で、11安打を浴びている。投球内容を見ると、スライダーの制球力が甘い。曲がり始めが早く、ややベルト付近に浮いたところを振り抜かれている。
それでもピンチの場面では粘り強い投球で持ちこたえるが、やや力任せなところが感じられた。変化球に頼りすぎてはいけないが、もう少し強弱をつけて、余裕を持って投げられるようになると、もっと被安打は減るだろう。
宮城はカーブ、チェンジアップを投げ分け、ストレートも強弱をつけながら、間合いも単調にならず、ベテランのような投球ができている。佐藤もその境地に達することができる素質を持った投手だといえる。
残りの高校2年間で、直球に磨きをかけつつも、変化球は手元で変化するような精度の高さがほしいところ。内外角への出し入れ、変化球もウイニングショットになるまでのレベルになれば、鬼に金棒だ。
理想通りの成長を見せれば、2年前のセンバツで自責点0の快投で優勝に貢献した前田 悠伍投手(大阪桐蔭-ソフトバンク)のような活躍が期待できるかもしれない。
<佐藤龍月(さとう・りゅうが)>
左投げ左打ち
173センチ70キロ
東京城南ボーイズ出身
2022年U−15代表
1年春からベンチ入り
1年春 関東大会優勝
1年夏 群馬大会ベスト4
1年秋 関東大会ベスト4
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