立命館大、大阪商業大、天理大が大学選手権出場決定
昨日(20日)、関西の大学野球では立命館大学(関西学生)、大阪商業大学(関西六大学)、天理大学(阪神大学)が優勝を決めました。3校は6月11日から始まる全日本大学野球選手権大会に出場します。
立命館大学はドラフト候補外野手の辰己涼介選手(4社)がリーグ戦通算100安打を達成。天理大学は1番の権代雄太郎選手(4安来)がシーズン最多安打のリーグ記録を更新する27安打を放ち、シーズン最高打率もリーグ記録を更新する.551をマークする記録ずくめのシーズンとなりました。
さて、その昨日は阪神大学リーグ([stadium]南港中央[/stadium])の優勝決定の瞬間を取材してきました。
天理大学は10勝2敗、勝ち点5。全チームから勝ち点を獲得する完全優勝です。
試合後に胴上げをされた藤原忠理監督とコーチ陣、そして荻野翔大郎主将(4社)と内山勇大主務(4浪速)の手には、【FUKUMARU 5】のユニフォームがありました。
「感無量です」と話した指揮官はこう続けました。「私が胴上げされたのではなく、福丸を胴上げしてあげたかった」。
福丸とは、3年生の内野手・福丸和起選手のことです。天理高校時代には明治神宮大会や[stadium]甲子園[/stadium]にも出場しました。しかし大学2年生の今年1月、白血病で急逝。藤原監督は、「発病したのは昨年の夏。それまではいつも通りに練習していた。野球が大好きな選手で、イの一番にグラウンドに来て練習をしていた。将来はベンチ入りもできる力があり、ムードメーカー的な選手でした。葬儀の時に、福丸を全国へ連れていくとみんなで約束しました」と話します。
選手名鑑(高校時代):福丸和起(天理)
今シーズン、部員名簿やリーグ戦のパンフレットに3年生選手として、名前を残し、一緒に戦いました。そしてベンチには福丸選手のユニフォームがありました。
リーグ記録を更新する最多安打と最高打率をマークした権代雄太郎選手(4安来)は、「ベンチでユニフォームを見る度に勇気をもらいました」と明かします。荻野主将も、「福丸と一緒に全国へ行きたかった。やったぞと報告したい」とチームの支えになっていた気持ちを代弁しました。
いつも笑顔で、チームの盛り上げ役の福丸選手とともに、次は6月11日からの大学選手権に臨みます。昨年は準々決勝で立教大学に延長の末に敗れました。当然、今年は昨年を越える、日本一が次の目標です。
(文:松倉雄太)