これぞ甲子園を楽しむ!伊万里・犬塚主将のコメント力
第90回記念選抜高等学校野球大会4日目は3試合が行われました。この中から第2試合で敗れた伊万里の犬塚晃史主将を取り上げます。
試合後、インタビュールームで各選手は報道陣の取材を受けますが、犬塚選手はずっとニコニコしていました。
「大阪桐蔭は強かったです」と話はじめると、大敗した悔しさ以上に、楽しかったことを語りました。「試合前はピッチャーがコースを突いて、弱点を突けば試合なると思いましたが、初回からドンドン打たれて・・・いやあ、エグイなと思いました(笑)。柿木君のMAXいくらでした?144ですか?ハァーっ、速いですね。ストレートだけならついていけたと思うのですが、コントロールがよくて、スライダー投げられたら、スライダー消えましたもん(笑)。ビックリしました。エースの山口修司はよくやったというか、打たれたけど良いピッチングをしたと思います。力の差ですね。自分とサードがエラーをして、修司ゴメーンと謝りました。打球が頭上を越えた時は、自分に身長があと30センチあればと思ったのと、根尾君のジャンプ力があれば捕れたんじゃないかなと思いました。(報道陣爆笑)。」
こんな感じで話す犬塚選手の笑顔と言葉の力の前に、報道陣がドンドン集まってきました。話はさらに続きます。
「大阪桐蔭の選手はデカかった。ダイヤモンドが小さく見えました(笑)。力の差ですね。最後のヒットは、次の打者で前川が代打で出ることが決まっていて、前川からそろそろいきましょ晃海さん、出たら2点入りますよと声をかけられて、絶対に出塁する気持ちでした。レフト前へ飛んだ時は、落ちろーと願いならが走っていました。三塁打にできて気持ち良かった。その後に前川も打ったので、ヤバいです。ありがとう(前川)一球という感じです(笑)。ベンチの雰囲気はずっと良かった。雰囲気だけは大阪桐蔭さんに負けないものがあったと思います。高校のトップレベルの野球を知ることができた。得点できたのは良い経験です。力の差は自分達がいくら頑張っても越すことはできないと思うので、そこを(練習から)工夫してどう戦っていくが夏へ向けての課題です。絶対に夏に来たいなと思いました。10点差以上つけられて負けたんですけど、[stadium]甲子園[/stadium]は本当に楽しくて、応援してくださっている方が一杯いて、楽しいなと思いながら試合ができました。」
さらに、大阪桐蔭の中川卓也主将と試合後の挨拶で「この後の試合を0点に抑えて勝ってくれ」と笑顔で伝えたことも明かすと、中川選手についても、「インタビューが上手い。隣で見ていてわかります。自分は意味がわからないことを言っているのですが、中川君凄いです。テレビで見ていて、すげーと言ってしまいました」とさらに報道陣を爆笑させました。
実はこれでもコメントを抜粋しています。もっとたくさん話してくれました、本当に楽しそうに振り返る犬塚主将を取材していて、一気に虜になってしまいました。何点リードされても、甲子園を楽しむことについては折れていないのが試合を見ていて伝わってきました。
この犬塚主将が引っ張る伊万里。また夏も[stadium]甲子園[/stadium]で見たいチームです。
大会第4日の結果です。今大会では主演である選手と同じく、グラウンドで試合を作る共演者と言うべきジャッジをする審判の方と一緒に紹介しています。( )は各都道府県の持ち回りの派遣審判です。昨日から派遣審判は三塁の塁審を担当しています。
今日は大会第5日。2回戦3試合です。
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(文:松倉雄太)