試合レポート

徳島商vs城ノ内

2017.09.27

徳島商・先発全員16安打で城ノ内を下す!

徳島商vs城ノ内 | 高校野球ドットコム
5回裏徳島商二死一・二塁から右中間突破ランニング3ラン・ホームへ疾走する龍田 承太郎(2年・遊撃手)

 先に敗れた城ノ内から触れたい。最終的には8回コールドで敗れたものの、4回表には二死一・二塁から6番・山本 修司(1年・三塁手・右投右打・166センチ61キロ・徳島県立城ノ内中出身)の右中間2点二塁打、7番・上村 優太(1年・左翼手・右投右打・165センチ59キロ・鳴門市第二中出身)の遊撃的適時内野安打など3安打2四球を集中させ一時は逆転。十分見せ場を作った。

 また、旧チームからのエース左腕・生田 裕真(2年・左投左打・178センチ71キロ・鳴門市第一中出身)も長い手足をうまく使って中盤までは好投。体幹等を鍛えれば一気に伸びる可能性を秘める生田をはじめ、冬の進化と春以降の急成長に期待をかけたい。

 対する徳島商。先発全員16安打10得点という数字以上に、「夏にがんばって鍛えてきた」と森影 浩章監督が意図した通り高い完成度が目についた。

 特に打線は50メートル走5秒8のリードオフマン・安藝 稜真(2年・右翼手兼投手・左投左打・178センチ65キロ・徳島藍住リトルシニア出身)をはじめ、俊足ぞろい。5回裏、2番・後藤田 昇平(2年・中堅手・右投左打・167センチ60キロ・吉野川市立鴨島第一中出身)のバント安打でチャンスを拡大した一死一・二塁から3番主将の坂東 隼人(2年・二塁手・右投左打・169センチ62キロ・阿波市立市場中出身)の中前打で同点とし、最後は7番・龍田 承太郎(2年・遊撃手・右投右打・170センチ69キロ・那賀町立相生中出身)の右中間突破ランニング3ランで締めた6得点も、俊足に「ヘッドを立ててスイングする」指揮官の指示を選手たちが忠実に守った結果である。

 投手陣も安藝が故障明けの状況にあっても、最速137キロ右腕の1年生・村田 龍哉(投手兼一塁手・右投右打・177センチ77キロ・徳島松南<ヤングリーグ>出身)6回4安打3失点で踏ん張り、安藝を挟んだ8回表にはアンダースローの松江 哲兵(2年・右投右打・172センチ65キロ・徳島中央リトルシニア出身)が1回を3人でピシャリと封じる好投。層の厚さを見せた。

 このブロックには次戦の鳴門含め、難敵が待ち構える中、初戦を上々の内容で終えた徳島商。まずは5年ぶり30回目の秋季四国大会出場と、その先にある2011年夏以来の甲子園、15年ぶり20回目のセンバツ出場へ向け、彼らは手ごたえを自信に変えつつ階段を昇っていく。

(レポート=寺下 友徳

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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