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ケガ予防のためにも胸郭の柔軟性を高めよう!

2017.08.18

ケガ予防のためにも胸郭の柔軟性を高めよう! | 高校野球ドットコム
野球は左右非対称の回旋動作が多いので、ケガ予防のためにも胸郭の柔軟性を高めよう

胸郭の動きと柔軟性

 夏野球は回旋運動を伴う動作が多く、パフォーマンスアップのために身体の柔軟性を高めたいと考える選手は多いと思います。日頃からチームや個人などでストレッチを行っていることと思いますが、胸郭の動きと柔軟性についてもチェックしておきましょう。

 胸郭というのは腰の上に位置し、胸部を保護する「かご状」の骨格部分を指します。背骨の一部である12対の胸椎と肋骨、胸骨で構成され、心臓や肺などを外的ストレスから守ります。バッティング動作などでは腰をひねってスイングしているように感じますが、本来もっている腰椎の回旋可動域はほとんどなく(左右5°程度)、その上に位置する胸椎がその役割を担っています(左右30°程度)。身体をひねるという動作は胸椎とそれに付随する胸郭の柔軟性を高めることでよりひねりやすくなります。一方、胸郭の動きが制限されてしまうと、振り返って物をとるといった日常動作のみならず、肩甲骨の動きにも影響を及ぼすため、スムーズな投球動作ができなくなったり、肩を痛めたりする原因ともなってしまいます。

 胸郭のストレッチとして一番なじみのあるものといえば、四股踏みの状態で身体をひねる動作ではないでしょうか。右肩と左肩を交互に前方にツイストさせることで胸郭の柔軟性を高めるストレッチです。また背中を壁際に沿わせて立ち、下半身は動かさずに腰から上のみを意識して両手を壁にタッチするツイスト運動なども、胸郭のひねり動作(肩の入れ替えと考えるとわかりやすい)を意識しながら行うようにするとよいでしょう。

 野球のプレーでは多くの場合、右回旋か左回旋のどちらか一方を多く繰り返すため、筋肉の柔軟性も左右差が生じやすくなります。こうしたストレッチを行う時には左右差をチェックするようにし、どちらか一方が硬い場合はより多く時間をかけてストレッチを行ったり、普段行わない方の回旋動作を繰り返して動きづくりを行うなど、左右差の改善を意識したトレーニングやストレッチを行うようにしましょう。

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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