善通寺一vs高松一
善通寺第一「ダイヤのA」スピリッツで香川県最速左腕攻略!
[stadium]四国コカ・コーラボトリングスタジアム丸亀[/stadium]のロビー。入ってすぐ左手には2015年9月に開催された「ダイヤのA」原画展の入り口看板などが飾られている。なぜ、ここに「ダイヤのA」があるのか?それは原作者の寺島 裕二先生の由来が香川県にあるからだ。
インタビューでも寺島先生自身が語っているように、先生は善通寺第一野球部OB。また、1991年夏の香川大会では松田 進監督(現:丸亀高校野球部副部長)の下、2年生主力選手として今でも学校最高成績となるベスト4進出に貢献した「ミラクル善一」の一員でもある。
そして、2017年7月12日。寺島先生の後輩たちはこの[stadium]四国コカ・コーラボトリングスタジアム丸亀[/stadium]で再びミラクルを起こした。最速139キロ・今季の香川県高校生最速左腕である細川 翔太(3年・179センチ78キロ・左投左打・さぬき市立津田中出身)を7回裏一気に攻略。3年生選手7人・2年生選手4人・1年生選手5人・1年生マネジャー3人、計部員19名で実に9年ぶりとなる夏の香川大会1勝をあげたのである。
ただ、そこに至る下地は決して「ミラクル」ではない。エース・細川 将樹(3年・165センチ60キロ・善通寺市立西中出身)とキャプテン・大森 昇太(3年・174センチ67キロ・右投右打・三豊市立高瀬中出身)が組むバッテリーは序盤3イニングで2失点した後も、120キロ台のストレートを中心に粘り強くアウトを取り続け、打線は高松第一・細川に6回までわずか2安打でも100球を投げさせることに成功。それは正に主人公の青道高校エース・沢村 栄純を筆頭にそれぞれの立場で地道な努力を怠らない「ダイヤのAスピリッツ」を体現するものである。
そして7回裏は押し出し、1番・清水 奎佑(3年・中堅手・168センチ67キロ・右投右打・丸亀市立西中出身)の中犠飛で同点とし、暴投で勝ち越すと、最後は二死二・三塁から3番・大森が決勝2点打。善通寺第一・細川はその後も焦る高松第一を尻目に淡々と自分の投球を続け、125球10安打3失点完投勝利。与えた四球はわずか1・三振も7個奪うナイスピッチだった。
なお、勝った善通寺第一の3回戦は、7月16日(日)[stadium]レクザムスタジアム[/stadium]で10時から行われる大会第7日・第1試合。対戦相手は第1シード・三本松。彼らは次戦もこの日得た「ダイヤのAスピリッツ」で横綱を転がしにいく。
(レポート=寺下 友徳)
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