試合レポート

花園vs立命館宇治

2017.07.21

延長10回の大接戦を制した花園が準々決勝進出!

 21日、[stadium]わかさスタジアム京都[/stadium]の第2試合に登場したのは、強豪・福知山成美を7回コールドで下した立命館宇治と18日に京都明徳を退け、4回戦進出を果たした花園。先発投手は立命館宇治玉田 大剛(3年)、花園黒飛 康佑(3年)。ともにエースナンバーを背負った右腕の投げ合いで午後13時10分に試合は始まった。

 先手を取ったのは後攻の立命館宇治だ。2回裏、先頭の太田 東吾(3年)が放った逆方向へのライナーはダイレクトキャッチを試みた花園稲葉 光志左翼手のグラブをすり抜け、レフトフェンス方向へ転々。その間に太田は一気に本塁を陥れ、先制のランニング本塁打となる。
 立命館宇治は6回裏にも二死満塁の好機で1番・長谷川 弘主将(3年)、2番・西 祥太郎(2年)が連続押し出し四球を選び、2点を追加。リードを3点に広げる。

 6回まで毎回走者を出し、再三、得点のチャンスを作りながら、あと1本が出なかった花園。7回表にようやく反撃に転じる。9番・毛戸 秀哉(3年)、1番・小瀬 儀城(3年)の連続ヒットを足掛かりに作った一死二、三塁の好機で3番・貫井 拓海(3年)が右前適時打。4番・板谷 綜真(3年)は三振に倒れたが、5番・稲葉が四球でつなぎ、二死満塁。この場面で6番・木村 友哉(3年)が押し出し四球を選び、1点差に詰め寄る。
 7回裏、立命館宇治は7番・寺田 泰清(3年)の三遊間を破る左前適時打で再びリードを2点に広げるが、8回表、花園打線は5本の安打とボーク、ワイルドピッチを絡め、この回3得点。逆転に成功する。

 花園の1点リードで迎えた9回裏、立命館宇治の攻撃もたちまち二死。勝負あったかに思われたが、代打・水谷 祐介(3年)が追い込まれながら、中前へしぶとくはじき返す。続く主将の長谷川が右中間を真っ二つに破る三塁打を放ち、水谷の代走・大西 大賀(3年)が一塁から長躯ホームイン。立命館宇治が驚異の粘りで同点に追いつき、試合は延長戦に突入する。

 10回表、花園は先頭の松村 将弥(3年)の安打を足掛かりに二死三塁のチャンスを作る。この場面で立命館宇治の3番手・卜部 大輝がワイルドピッチ。勝ち越し点が花園に入る。
 10回裏、立命館宇治は1死二塁の好機を作るが、中村祐太(3年)、太田が凡退し、ゲームセット。3時間14分に及んだ大接戦を制した花園がベスト8入りを決めた。

 10回裏、二死三塁の場面で花園の4番手・時井 世成(3年)が投じた投球は三塁側に大きく逸れ、同点のワイルドピッチかと思われたが、松村がまるでサッカーのゴールキーパーのごとく、横っ飛びを敢行し、ワンバウンド捕球に成功。勝利を呼び込む、見事なファインプレーだった。松村は打っても3安打2得点2盗塁。この試合のヒーローとして名を挙げても異論は出ないだろう。

 花園は準々決勝進出。22日、[stadium]わかさスタジアム京都[/stadium]にて4強入りをかけ、京都成章と対戦する。

(文:服部健太郎

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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